順風満帆の経営が一転…暴走族のせいでコンビニを廃業に追い込まれた夫婦の“恨み節“

それが「6年前に脱サラした夫(46歳)と念願だったコンビニをオープンさせた」と話す児島朱里さん(仮名・44歳)だ。
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「私たちの地元は個人経営のスーパーが1件あるだけという不便なところ。主人はずっとコンビニを経営したいと言っていました」
ご主人の健司さん(仮名)はそれまで隣町の食品会社で働いていたが、亡き父親から相続していた実家の土地が売れ、まとまったお金を手にしたことで退職。1年の準備期間を経て、自宅から数百メートルほどの場所にコンビニエンスストア『X』をオープンさせた。
幹線道路沿いで、すぐ裏は住宅地という立地の良さに加え、トラックやバスなど、大型車両用の駐車スペースも確保。当時は珍しかったイートインコーナーを設けたこともあって店は大繁盛。24時間客足が途切れることはなく、平日の昼時や休日などは店の前の道路が渋滞するほどだった。
「嬉しい誤算というか、予想外にお客さまが来てくれたのにはびっくりでした。単純な主人はすぐに2号店を考えていたくらいです(苦笑)」
滑り出しは上々だった。ただ、半年もしないうちに『X』には暗雲が立ちこめるようになる。
「週末の夜に暴走族が立ち寄るようになったんです。最初の頃は普通に買い物をして、駐車場で一服する程度だったので特に気に留めなかったんですが、だんだんたまり場のようになり、バイクの台数も増えて、最終的には30台以上が集まって集会のようなものを開くまでになりました。駐車場の広さが災いしたんです」
深夜にエンジンをふかし、大声で話をする若者たち。当然のように地域住民からは騒音に対する苦情が相次いだ。
「それで主人が文句を言いにいったんですが、聞く耳を持たずといった感じでした。仕方なく警察を呼んで追い払ってもらったのですが、これが逆効果になりました」
排除された逆恨みか、彼らの嫌がらせが始まった。
追い詰められた夫は自殺未遂を図り…
「少ない時で5人、多い時は10人以上の若者が店の出入り口のすぐ脇に座り込んで利用客に『死ね』『ババア』などの罵声を浴びせたり『見てんじゃねえよ。殺すぞ』などと脅かすようなまねをしたり、店内では万引きもするようになりました。注意すると開き直って、スタッフに言いがかりをつけたり、絡んだりするんです。その都度通報するのですが、彼らは警察が到着する前に逃げてしまうし、パトカーでの巡回をお願いしても何の効き目もありませんでした」
パートやアルバイトたちが次々と店を辞めてしまい、児島さん夫婦と親類の男性の3人で店を切り盛りするようになるが、夫・健司さんが過労と心労で倒れてしまう。
「やむを得ず、姑に手伝いを頼みましたが、もともと開業に反対だった姑はやる気がなく間違いや失敗ばかりでした。甥っ子や姪っ子に働いてもらったこともありますが、身内という甘えのせいでいい加減でした。かと言って無理して来てもらっている手前、強く出られない私はいつもイライラしていました」
店内の雰囲気も悪くなり、暴走族の嫌がらせのせいで、ただでさえ減っていた客足はさらに激減。売り上げもなくなって店を維持できなくなったことで『X』は廃業に追い込まれてしまった。
「残されたのは借金だけでした。資金は十分に用意していたつもりでしたが、ランニングコストがかかり、蓄えもほぼなくなっていました。まだ小学生と中学生の子供もいるし、親子4人どうやって生活していこうかと不安しかありません」
そんな状況を目の当たりにし、精神的に追い詰められた健司さんは自宅で首つり自殺を図った。
「幸い発見が早かったので命は助かりましたが、廃人のようになってしまいました。以前のような生活はもう望めないかも知れません」
絶望に駆られた朱里さんは、気がつくと『X』の跡地へと足が向いてしまうことも少なくないという。
「廃墟のようになった店の敷地内にはいまだに暴走族がたむろしているのを目にします。注意する気力はありませんが、殺したくはなりますね」
児島夫妻の無念さは計り知れない。
取材・文/清水芽々
清水芽々(しみず・めめ)
1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。
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