照ノ富士電撃引退で相撲協会が慌てふためく32年ぶり「横綱不在」の恐怖

両国国技館(C)週刊実話Web
ついに日本相撲協会が最も恐れていたことが起きてしまった。

東京・両国国技館で行われている大相撲初場所の6日目(1月18日)、昇進以来3年半、21場所、1人横綱として相撲協会の屋台骨を支えてきた照ノ富士(33)が引退を表明したのだ。

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すでに照ノ富士が持病の両膝や糖尿病などの悪化で限界だったのは誰の目にも明らか。

このことは、照ノ富士自身もその日のうちに行われた引退会見で「14年間、本当に(浮き沈みの)激しい相撲人生だった」と振り返り、「(体調が思わしくなく)この中途半端な気持ちと体で土俵に立つべきではない、と思った」と話している。

ただ、体調の悪さは今に始まったことではない。

これは横綱在位21場所中、実に3分の2弱の13場所も休場していることでも分かる。

そのためか、照ノ富士も「もうちょっと(やりたかった)という気持ちはない。逆にやり過ぎた」と自虐的な笑みを浮かべていた。

日本相撲協会が戦々恐々!?

どうして、もっと早く照ノ富士は引退できなかったのか。

裏には相撲協会の苦しい“お家事情”があったとみられている。

「横綱は大相撲界の看板。ひと言でいえば、この3年半、照ノ富士に取って代わるような力士が現れなかったんですよ。だから、もう限界に達しているにもかかわらず、無理を承知で地方巡業などにも尻を叩いて引っ張り出さざるを得なかった。相撲協会は今年、財団法人100周年の大きな節目を迎え、10月には34年ぶりのロンドン公演も控えている。照ノ富士にはそこまで粘ってもらいたかったが、さすがにもういっぱい、いっぱいでしたね」(大相撲担当記者)

こうなると、なんとしても今場所、綱取りに挑んでいる2人の大関、琴桜(27)、豊昇龍(25)に頑張ってもらいたいところだが、最有力だった先場所の覇者・琴桜は序盤に連敗して早々に優勝戦線から脱落。星を潰し合う終盤戦では金峰山が優勝争いの先頭を走り、優勝争いには残ったものの豊昇龍の綱取りは風前の灯ともみられている。

初場所後に新横綱が誕生しなければ、来場所は32年ぶりに横綱不在となる。

この非常事態に、今や日本相撲協会は戦々恐々としているのだ。

「週刊実話」2月6日号より一部内容を変更