トランプ強権外交で加速? 石破政権「米国離れ」と習近平「国賓来日」の“恐ろしきシナリオ”

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【トランプ政権復活の代償2】

日米関係に深い亀裂が入りかねない深刻な事態が今、進行しつつある。

ドナルド・トランプ氏が1月20日、米大統領に返り咲いた。

国際情勢が厳しさを増す中、今こそ日米同盟を強化しなければならない。

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だが、石破茂首相と与党幹部は日中融和路線まっしぐら。トランプ大統領は石破首相に対して不信感しか持っていないという。

“石破媚中外交”の影響で日米同盟は早くも危機的状況を迎えていた――。

日中関係の立て直しに奔走

政治部デスクがこう語る。

「中国との太いパイプを誇った二階俊博元幹事長が政界を引退したため、その後継者を育て、政党間での日中関係を立て直す狙いがあります。訪中団には福田達夫幹事長代行や加藤鮎子前こども政策担当相が名を連ねていました。それぞれ父親は福田康夫元首相、加藤紘一元幹事長で、ともにいわゆる媚中派です」

そうした一方で、トランプ政権の関係者とは一向にパイプ作りが進まず、中国側とは着々と進んでいるのが実態だ。

日中国交正常化を成し遂げた田中角栄元首相を「政治の師」と崇める石破首相は当然、こうした与党側の動きを歓迎しており、トランプ氏と大統領就任前の会談ができなくとも、どこ吹く風だったのである。

石破首相が目下、狙っているのは習近平国家主席の国賓としての来日だ。

もともとは安倍晋三政権下の2020年春の開催で調整していたが、新型コロナ禍で延期になり、自民党内に慎重論が根強くあることから延び延びとなっていたのだ。

中国に対する石破首相らの前のめり姿勢に、安倍氏に近かったある議員は憤りを隠さない。

「中国は日本人をスパイ容疑で相次いで拘束し、昨秋の日本人男子児童の刺殺事件の詳細な説明もしていません。尖閣諸島(沖縄県)を奪おうとし、台湾に対しては統一に向けて軍事的圧力を強めています。そんな中国に媚びてどうするのか。岩屋毅外相が表明した中国人観光客のビザ(査証)発給の要件緩和も、自民内で十分な議論をしていない」

中国は攻撃的な言動で相手を威圧する「戦狼外交」を封印したわけではなく、友好的な姿勢は見せかけにすぎない。

トランプ大統領が中国からの輸入品に一律60%もの高関税を掛ける考えを示すなど強硬な姿勢を取っている。

これを受けて、オーストラリアやインドなど米国の同盟国や友好国に秋波を送り、中国が孤立しないように「微笑外交」を展開しているが、それにまんまと騙されかねないのが、石破首相と自民執行部なのである。

【トランプ政権復活の代償3】へ続く

「週刊実話」2月6日号より