今夏都議選をめぐり対抗心剥き出し! 小池百合子都知事が繰り出した“石丸新党潰し”の青写真

石丸伸二(C)週刊実話Web
今夏の東京都議会選挙が注目を集めている。

昨年7月の都知事選で次点となった石丸伸二・前広島県安芸高田市長が1月15日に記者会見を開き、新党設立を表明、小池百合子都知事や自民党に挑戦状を叩きつけたからだ。

新党名は地域政党『再生の道』。

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「石丸氏本人は都議選に出馬せず、応援演説や供託金をバックアップし、全選挙区で候補者を擁立するようです」(都政担当記者)

新党のカラーは紫。小池都知事が特別顧問を務める都民ファーストの会の緑を意識しているようで、早くも対抗心むき出しだ。

「石丸氏は都知事選で名前を売ったことで、都議会に礎を築きたいのでしょう。昨年10月の衆院選で国民民主党が議席を4倍に伸ばしたように、都政のキャスティングボートを握り小池都知事にプレッシャーを掛けたい。記者会見直後、さっそくTOKYO MXの番組に出演し、小池都政の少子化対策、お台場噴水計画などをバッサリ切り捨てていましたからね」(同)

現在、都議会の最大勢力は自民党の30人。第2党は都民ファーストの会の27人だ。

その都議会自民党には裏金問題で東京地検特捜部の捜査が入り、政治団体の都議会自民党を解散するありさま。

都民ファーストの会にも以前のような勢いはない。

石丸氏にすれば、都議選で石丸新党旋風を巻き起こし、その後は自ら国政選挙に打って出る野心が透けて見える。

「先の新党立ち上げ会見では、フリー記者の入場を許可制にし、ほぼシャットアウトした。石丸氏は会見場に入れないフリー記者らを『ラーメン屋の開店前みたい』と常に上から目線で人を小バカにする一面があるが、これが選挙をどう左右するかも注目されているのです」(ベテラン秘書)

潰し合いのAI&SNS攻防戦が展開か

日本維新の会代表の吉村洋文・大阪府知事は石丸氏を「面白い」と評価しているが、気になるのは肝心の小池都知事がどう見ているのかだろう。

選挙アナリストがこう語る。

「それなりに脅威と見ていることは確かでしょう。ただ、都知事選で石丸氏はSNSを駆使し、約166万票(小池都知事約292万票)を獲得した。また、出直し選挙で再選を果たした斎藤元彦・兵庫県知事もSNSに重点を置く選挙戦を繰り広げた。斎藤氏の再選をめぐっては『PR会社の選挙運動に報酬を支払った疑いがある』と刑事告発されるオマケも付いたが、このSNSを活用した一連の動きは、逆に言えば新党潰しにも使えると小池都知事は見ているはずです」

小池都知事は先の都知事選にも出馬したAIエンジニアの安野貴博氏を都関連団体の政策アドバイザーに抜擢したが、その安野氏は今夏の都議選、参院選を見据えた新AIプロジェクト「デジタル民主主義2030」を発表した。

前回、都知事選での小池都知事と石丸氏の差は約126万票だったが、今夏の都議選では潰し合いのAI&SNS攻防戦が展開しそうだ。

「週刊実話」2月6日号より一部内容を変更