ドジャース・佐々木朗希、開幕前から敵だらけ 中南米選手が「被害者の会」で結束

佐々木朗希(MLB公式Xより)
佐々木朗希(23)のドジャース入りが決まったのは、日本時間1月18日の早朝だった。23日に入団会見を終え、今後は大谷翔平、山本由伸らチームメートとともにワールドシリーズ連覇を目指すことになるが“波乱の船出”となる可能性が浮上した。

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「来るか来ないか分からない佐々木のために、他選手との契約を諦めざるを得ない状況だ。最終面談後に“NO”を突きつけられたときの被害は大きい」

これは、佐々木のドジャース入り直前に米メディア『ファンサイド』が報じたもの。球団選びで慎重になるのは当然だが、交渉期日ギリギリまで時間を費やしたことで“被害者”が出してしまったからだ。

「最後の最後で断られたパドレス、ブルージェイズは痛手です。佐々木からの返事待ちの間、他選手と交渉手続きができず、その選手は他球団と契約してしまいました」(現地記者)

さらにヒドい被害に遭ったのは、球団だけでなく佐々木と同様に国際FAの“25歳ルール”で米球界に挑戦しようとした中南米の10代選手たちだった。

「ドジャースには契約を進めていた16歳の内野手もいました。でも、佐々木に契約金を払うため、その選手との契約を取り消しました」(同)

中南米野球組織はメジャー狙いが大半

“25歳ルール”によれば、佐々木に支払われる契約金は、毎年MLB各球団に割り当てられる「国際ボーナスプール」からしか出せない。

その割り当て金は均等ではなく、球団のマイナー施設規模によって多少のデコボコがあり、ドジャースへの割り当ては514万6200ドルと少ないほうである。

「なぜ国際プール金からしか契約金を支払えなくしたのかといえば、相手国の野球組織を守るため。米球界が海外の有望なアマチュア選手を青田買いすれば、その国の野球組織が成り立たなくなるから。ですが、中南米の野球組織は意味合いが少し異なります。10代を預かる野球アカデミーはメジャーリーガーを目指す組織で、契約が結べる16歳になるのを待って、マイナー契約を結んでいます。しかし、佐々木との契約が優先となり、’25年度の契約待ちの選手たちは『留年扱い』や契約取り消しにされました」(同)

国際独立野球協会はMLB事務局やドミニカ支局に抗議書とルール改訂の意見書を郵送した。つまり、佐々木のせいで契約できなかった被害者たちが結託して被害を訴えたわけだ。

佐々木は今シーズン、敵だらけの状態でマウンドに立つことになりそうな雲行きなのだ。

「週刊実話」2月6日号より一部内容を変更