波乱! 横綱照ノ富士の“引退カウントダウン”でがぜん見えてきた豊昇龍の横綱昇進

両国国技館 (C)週刊実話Web
入場券はすべて即日完売。人気沸騰中の大相撲初場所が1月12日から東京・両国国技館で始まったが、5日目を終え波乱の様相を呈している。

その最たるものが、綱取りの掛かった大関琴桜(27)と豊昇龍(25)の星の数の開き具合だ。

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場所前には成績次第で1970年初場所の北の富士、玉の海以来、55年ぶりのダブル昇進の可能性も指摘されていたが、昨年の九州場所で初優勝し最も期待の掛かる琴桜が2日目から4連敗。一転、綱取りが絶望視されているのだ。

一方、九州場所で琴桜との相星決戦の末、優勝を逃した豊昇龍は4勝1敗。全勝に王鵬や千代翔馬、玉鷲などがいるものの、その気迫みなぎる相撲がファンを沸かせているのである。

「また、先場所で大注目されながら優勝戦線にも絡めなかった大の里(24)は、大関2場所目の初場所でももたつき2勝3敗。1横綱3大関が久々に出そろった場所で唯一、気迫を見せているのが豊昇龍のため、優勝戦線に絡むのは確実で『初場所を制すれば横綱昇進が見えてくる』と期待が高まっているのです」(大相撲担当記者)

もっとも、今場所では優勝戦線とは別の事柄も相撲関係者らの注目を集めている。

それが、東横綱照ノ富士(33)の去就なのだ。

後継者は大の里?

両膝痛や持病の糖尿病に苦しみ、3場所ぶりの出場に踏み切った照ノ富士は、初場所に再起をかけたが、4日目を終えて2勝2敗。本調子には程遠い取り組みを理由に、翌日休場に踏み切った。

ちなみに、2場所連続全休で「引退」も囁かれていた照ノ富士は、「やれることをやってきた。ダメだったらダメで、結果がどうあろうと認めるしかない」と腹をくくって初場所に出場した。

その覚悟が報われなかっため、今前以上に引退の2文字が現実味を帯びているのだ。

「照ノ富士の休場は3場所連続。横綱在位21場所で13度目となった。その成績はあまりにふがいなく、本人も限界を感じているはず。1月6日に両国国技館で行われた横綱審議委員会の稽古総見で、照ノ富士は大の里を指名して7番取り3勝4敗と負け越したが、その最中に腕の使い方などを細かくアドバイスしていた。今思えば休場、引退となったときに、大の里に自分の後を託そうと考えていたのかもしれません」(相撲協会関係者)

ただ、今のところ今場所優勝で横綱昇進の目があるのは豊昇龍。次の場所を「横綱不在」としないためにも奮起してほしいが、そう考えると照ノ富士の願いはここでもかなわないのかも。

「週刊実話」1月30日号より一部内容を変更