台湾マクドナルドがサンリオコラボを急遽中止に 背景にある“性加害事件”と“キャンセルカルチャー”
キャンセルの決断は歓迎されているが…
台湾マクドナルドでは、例年、旧正月に期間限定メニューが販売される。
今年はサンリオの人気キャラ・マイメロディをパッケージにあしらったポテトやパイを展開する予定だった。しかし、コラボ商品は販売延期に。一部の期間限定商品は予定通り販売されることになった。
しかし、冷静に捉えれば、これらは一部消費者の“お気持ち”に則った決断であり、キャンセルカルチャーの一種と言わざるを得ない。
「『一つの中国』原則に基づけば台湾も中国ではあるが、本土と違って民主主義を採用しているのだから、問題があるのなら法的事実にのみ基づくのが原理原則のはずだ。無論、性加害は断じて許されるものではないが、これを裁くことができるのは台湾の司法のみだろう。そして、こうしたキャンセルカルチャー最大の問題点は、何が不適切にあたるのかが、曖昧な“お気持ち”次第という点だ。普遍的な不適切性がなくとも、情勢次第で判断基準は変わり、魔女狩りや私刑が正当化される。近代法治国家の基礎であるはずの法は、そこでは軽んじられるのだ」(フリージャーナリスト)
こうした影響を最も受けるのは、大衆文化である芸術やエンタメ。最近では、コロンブスの評価が英雄から侵略者に変わり、演出として取り入れたバンドのミュージックビデオが公開中止・削除され、“封印作品”になったことが記憶に新しい。
「『第75回NHK紅白歌合戦』では、何人もの女優に性加害を行った元映画監督が手掛けた作品の主題歌に使用されていたという理由で、歌唱曲が変更された。これらも『作品と関係者は別』という原則に照らし合わせれば、むしろ安易に“お気持ち”で中止に追い込む方が問題だ。言論・表現の自由の萎縮を生み、文化芸術が退廃すれば、大衆は自らの首を絞めることになるのは自明の理だろう」(同)
現在、中居正広が女性トラブルで消えつつあるが、これも当事者同士の示談で済んだならば、外野の罵詈雑言で活動休止に追い込むのはキャンセルカルチャーだ。
「キャンセルするというのは、相手の職業を奪うことに繋がる。それはキャンセルした者の命を金銭的に奪いかねない。キャンセルされるような行為に根本の原因があるのは大前提だが、脊髄反射的に自身の正義を振りかざし、指一本でソーシャルメディアへ書き込み、相手をキャンセルするというのは、自分自身がキャンセルされる覚悟を持たなければいけない」(同)
実際、松本人志は昨年末に公開された記事で《実際に休んでリアルに感じたことだったんですけど、収入がなくなるんですよね》《純粋にプライドをへし折られました。何回も言いますけど、自分が決めたことです。でも、実際に現実を押し付けられるというか、明細を見ると屈辱を感じました》と語っている。
アメリカではAmazonやメタ社、今回の騒動の中心となったマクドナルドが多様性尊重の廃止を発表するなど、反動の動きも見られる。
現代はスマホの普及とソーシャルメディアの発達で個人の“ご意見”が尊重されるようになり、企業の判断を動かすまでになった。
一度、自らのフィルターバブルの殻を破り、自分自身が思う“正義”の定義について考え直した方がいいだろう。
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