国家トップの逮捕・実刑率が高い韓国で注目される尹錫悦大統領が夫婦で投獄される日

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韓国では尹錫悦大統領の弾劾訴追案が国会で可決され、同時に内乱罪での捜査が進んでいる。

大統領の妻、金建希夫人の選挙への介入など数々の疑惑も指摘され、世論の高まりを背景に夫婦共に投獄される可能性も出始めているという。

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そもそもこうした事態に陥ったのは、尹大統領が「北朝鮮に影響を受けた勢力から韓国を守る」という名目で突然「戒厳令」を発令、軍隊を出動させて国会など政府機関を占拠しようとしたため。

しかし、この暴挙は国会議員の反対議決によって失敗し、弾劾訴追案の採決も2度目で可決されたため、憲法裁判所で認められれば大統領解任という崖っぷちに立たされているのだ。

さらに、捜査当局も尹大統領を追及している。

「検察や警察も捜査に乗り出していましたが、最終的に政府高官らの不正を調べる『高位公職者犯罪捜査庁』が担当することになりました。容疑の内乱は最高刑が死刑という重罪です。検事総長出身の尹大統領は、憲法裁判所での裁判、捜査でも真っ向から疑惑を否定するとみられています」(韓国に詳しいジャーナリスト)

もっとも、妻の金建希夫人の疑惑はこの事件前から問題視され、大統領支持率の低下につながっていた。

自動車会社の株価操作疑惑や、知人から数十万円もするディオールのポーチを不法に受け取った疑惑、さらには2022年の国会議員補欠選挙で与党の公認候補選びに不当な介入を行ったという疑いも報じられていたのである。

大統領解任なら婦人立件の可能性も

「尹大統領が“クーデター”を起こしたのも、金夫人の疑惑が追及されるのを防ぐためだったとの見方もあるほど。そこまでして金夫人をかばってきた尹大統領が解任、逮捕されれば、婦人の疑惑も立件される可能性が一気に高まるとみられているのです」(同)

韓国では大統領経験者やその家族が狙われたり、捜査対象になることは必ずしも珍しくない。

朴正煕大統領は暗殺され、全斗煥大統領と盧泰愚大統領は逮捕されて実刑判決、金泳三大統領と金大中大統領は家族が逮捕された。

また、盧武鉉大統領は疑惑の末に自殺、李明博大統領と朴槿恵大統領も逮捕され実刑判決を受けた。

こうした歴史を振り返れば、尹夫妻も不名誉な系譜に名を連ねることになりかねないのだ。

「週刊実話」1月9・16日号より一部内容を変更