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「五輪中止は小池より先に!」菅内閣“倒閣派”が5月中に蜂起する!?

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自由民主党 (C)週刊実話Web

全国自治体で本格化した「高齢者に対する新型コロナウイルスワクチンの接種予約」が大混乱に陥っている。予約するための電話、ネット等がパンク状態なのだ。

この混乱に、河野太郎ワクチン担当大臣が「僕の失敗」と陳謝する事態になった。

窓口では順番待ちする高齢者の怒号が飛び交い、警察官が駆け付ける騒動も起きている。首長クラスや企業トップがルール外でワクチン接種を受ける事例も続出。まさに〝虎の子〟のワクチン争奪戦が勃発し、国民は殺気立っている。

「ワクチン接種の混乱とコロナ感染拡大を止められない菅内閣は、政権浮揚の起爆剤として東京五輪開催にこだわっている。しかし、それはむしろ逆効果。今秋に行われるであろう衆院総選挙で大敗するでしょう」(政界関係者)

五輪開催の舞台裏に触れる前に、まずは全国紙社会部記者が全国のワクチン予約の混乱ぶりと要因を解説する。

「大阪の茨木市では、ワクチン予約に際して電話やネット以外の窓口を準備した。だが、前日の夜中から市民が行列をつくったため、市は予約整理券を配布。受け付け前日の夜中には整理券がなくなった。当日、窓口を訪れた市民は接種の予約ができなかった。このため『ルール違反』として、50人以上の市民が市の担当者に詰め寄り、警察官まで出動する騒ぎに発展しました」

この手の騒動は大阪に限った話ではない。予約開始日に電話やネットがつながらない事態は、全国で起きているのだ。

「それもこれも、元凶は菅政権がワクチン争奪戦に敗れ、世界で最低ランクの接種率となっているからだ。そんなタイミングで致死率、感染率が高く、若い人にもリスクのある変異ウイルスが猛威をふるい始め、感染爆発寸前です。芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のように、糸=ワクチン接種が天国と地獄の境目になりつつあるため、国民の間で『我先に』と争い大混乱が生じているのです」(同・記者)

“変異ウイルス見本市”となりかねない東京五輪

これだけワクチンの供給が遅れたにもかかわらず、菅義偉首相は2カ月後に迫った東京五輪・パラリンピックを強行開催しようと躍起なのだ。これには自民党内部からも危ぶむ声が漏れ始めている。

「米国、英国、イスラエルのようにワクチン競争に勝ち、コロナ収束の方向性が見えているなら五輪開催もありだろう。だが、日本は周回遅れのどん尻。菅首相は高齢者接種を五輪が開かれている7月末までに終わらせたいと意気込んでいるが、ワクチン不足はおろか、注射を打つ医師や看護師も足りないなどダブルパンチ。高齢者の希望者全員接種はパラリンピックが閉幕する9月までに終われば御の字だ」(二階俊博幹事長シンパの自民党幹部)

菅内閣に好意的な読売新聞の最新世論調査(5月7日~9日)でも「東京五輪を中止すべき」が約6割にのぼっている。プロテニスプレーヤーの錦織圭が「死人が出てまでも行われることではないと思う」と五輪開催について語ったように、アスリートや医療関係者、海外メディアからも「開催中止論」は高まっている。

「こんな状況下で無理に五輪を開催しても、メリットは少ない。致命的なデメリットは五輪が変異ウイルス見本市となり、五輪後に感染がまん延し、地獄と化すこと。そうなれば、五輪後の総選挙で自民党は間違いなく政権を失う」(同・幹部)

前述したように、自民党内からも「五輪は無理だ。中止か延期にすれば総選挙も勝てるし、国際的な評価も高まる」という声が出始めている。

自民党消息筋が明かす二階幹事長の戦略

「どうも菅首相の頭の中は五輪開催=総選挙勝利→総裁再選という図式しかないようだ。5月13日に面会した森田健作前千葉県知事が『五輪やるでしょ?』と聞いたら、菅首相は『やるよ』と即答したようだから、本気なんでしょう。いま、菅首相の首に誰が五輪中止の鈴をつけられるか? 側近は菅首相に忖度して五輪ゴリ押し一色。鈴をつけられるのは二階幹事長しか見当たらない。だから二階幹事長は『(五輪が)無理となったらスパッと止める』とアドバルーンを上げているんです」(同・幹部)

自民党消息筋が、二階幹事長の戦略をこう明かす。

「二階さんはツーカーの仲の小池百合子都知事の肚をだいたい把握している。自民党内では、都議選(6月25日告示、7月4日投開票)で『都民ファーストの会』勝利の起爆剤として、小池都知事が『東京五輪中止』をぶち上げることも想定している。小池都知事が〝五輪中止〟の切り札を切ってくれば、自民党に勝ち目はほばない。二階さんは小池都知事より早く、菅首相に〝五輪中止〟を言わせることも視野に入れている」

自民党内でも危機感を共有している議員はいる。

「菅首相が口にした高齢者のワクチン接種7月完了はとても無理。その間に変異ウイルスは猛スピードで拡散し、北海道や岡山、広島の緊急事態宣言だけでは済まないだろう。それでも菅首相が五輪ゴリ押しなら、倒閣の『五輪中止&ワクチン一揆』を起こす準備が自民党内の有志で密かに進められている。菅内閣の支持率はNHKの最新世論調査(5月7日~9日)で、内閣発足以来最低の35%。コロナ感染拡大に歯止めが掛からなければ、有志は蜂起するだろう。タイムリミットは5月末。合言葉は五輪中止を含め『小池より先に』だそうだ」(同)

菅政権は緊急事態宣言解除後の6月に正念場を迎えそうだ。

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