気立てのいい母娘が二枚看板 長崎の味を3代受け継ぐ代々木『利代』【男がほれる酒と肴「ホの字酒場」第10回】

JR代々木駅から南新宿方面に徒歩5分。新宿駅からも徒歩圏内。
「いらっしゃいませ」と元気な二つの声。『利代(りよ)』の厨房に立つエキゾチック美人が店主で、かわいらしい笑顔で接客を担当するのがその娘。先代がこの場所に店を移転させて34年近く。娘は3代目にあたる。
先代から母へ、母から娘へと長崎の味が受け継がれていく。
常連客の多くは50代以上。「スナックと勘違いしてるお客さんも多いかも」と笑うように、明るい接客もこの店の魅力の一つ。2人の看板娘とお客さんの笑い声が絶えることはない。

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まずはビールで喉の渇きを収める。名物の皿うどんは具だくさんでボリュームたっぷり。
ホタテや豚肉を中心に具材がたっぷり。麺は長崎県の物を取り寄せている。「皿うどん」1,980円(2人前)、「生ビール」630円
2人前をペロリと平らげてしまう猛者もいるが、これをちびちびとつまみながら酒のつまみとして活用する策も捨て難い。

長崎名物しっぽく料理でも提供される角煮に心を引かれていると、「クジラなんていかが」とすてきな提案が。だったら両方頼んでしまえばいい。
クジラの心臓は生レバーのような味わいとコリコリの食感が癖になる(1,200円)
3日間煮込んだ柔らかい角煮と、ごま油と塩でレバ刺しのようにいただくクジラ肉に舌鼓。これは焼酎と合わせたくなる。
トロトロに煮込まれた豚の角煮は絶品(880円)
そして皿うどんを一口。味がしっかりとしてるから冷めてもうまい。さらに途中でウスターソースとお酢で味変すれば酒が止まらなくなる。改めて皿うどんにほれ直した夜であった。
『利代』
『利代』
東京都渋谷区代々木2-26-2
03-3320-8469
営業時間11時45分~14時、18時~23時(土曜は夜営業のみ)
休み:日曜

撮影・文/キンマサタカ
「週刊実話」9月19日号より