琴桜と豊昇龍、55年ぶり横綱同時昇進の可能性 鼻息が荒い協会関係者「来年もチケット完売は間違いない」

相撲のぼり (C)週刊実話Web
大相撲九州場所は、21年ぶりという琴桜(27)、豊昇龍(25)の大関同士による相星決戦の末、琴桜が14勝1敗で初優勝。今年の最後を飾るにふさわしい白熱ぶりを見せた。

そのためか、12月1日に九州から始まった冬巡業も大盛況。年明けも相撲ブームが続くことが確実視されている。

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「九州場所で優勝した琴桜は、来年1月12日から始まる初場所(両国国技館)が綱取り場所になります。また、負けた豊昇龍も『成績次第では横綱昇進の可能性がある』と高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は話している。もし同時昇進なら、昭和45年初場所後の玉の海、北の富士以来55年ぶり。今年は全6場所、90日間オール満員札止めでしたが、来年の場所もチケット完売は間違いない、と協会関係者は鼻息が荒い状態です」(大相撲担当記者)

一方、すっかり影が薄くなったのが場所前、綱取り候補の一番手にいた新大関の大の里(24)だ。大関に昇進したとき、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)に「大関の勝ち越しは最低でも2ケタの勝ち星だ」と厳命されたが、連覇どころか、その最低ラインの2ケタにも届かない9勝6敗に終わった。

その結果、ごった返す千秋楽の支度部屋で「最後に悔しい結果になった。しばらく体を休めて(もう一度自分を)見つめ直したい」と1人、唇を噛んだ。

八角理事長は「来年早々に新横綱が出る」

この大どんでん返しを食った最大の理由は秋巡業の終盤、アデノウイルスに感染してリタイアせざるを得なくなったこと。おかげで稽古不足に陥り、場所前に二所ノ関親方が直々に胸を出すなどしたが、それでも間に合わなかった。

これまで日の当たる道をひた走り、試練らしい試練を経験してきていないだけに、突然、足を突っ込んだような落とし穴からどう這い上がるのか。

長年の綱取り候補日照りから、ようやく解放された八角理事長は、「来年はチャンス。早々に(新横綱が)出るんじゃないか」と笑いを噛み殺していたが、琴桜と豊昇龍の綱取りに大の里が割って入るカギは、この冬巡業に掛かっていると言えそうだ。

「週刊実話」12月19日号より一部内容を変更