5月9日に始まった夏場所(両国国技館)もいよいよ終盤戦。先場所11日目に鶴竜が引退し、白鵬もヒザの故障で休場中。またもや横綱不在の場所となった。
「モンゴル人横綱の時代も曲がり角に来た」
日本人力士の贔屓筋は内心しめたと思っているかもしれないが、それは早合点というものだ。たとえ白鵬が「進退をかける」と宣言した7月の名古屋場所で、再起に失敗して引退に追い込まれても、綱取りに一番近いのはやはりモンゴル人力士だという。
「ほかの大関陣が不甲斐ないこともあるが、21場所ぶりに大関に返り咲きを果たした照ノ富士の力が群を抜いている。とにかく手がつけられない」(相撲協会関係者)
10日目を終え、照ノ富士は10連勝。日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)も「誰が止めるか見当たらない」と、その内容を絶賛した。
「対戦相手は、ケガをしないだけで儲けもの。4日目にもろ差しになりながら、両上手から引き付けられてあっけなく土俵を割った御嶽海は『何もできなかった』とうつむいて唇を噛み締めていましたよ」(担当記者)
大関復帰場所を全勝で勝ち越したのは、大関陥落が現行制度となった1969(昭和44)年の名古屋場所以降、初めての快挙である。
「そんなに長く相撲を取れる体ではない」
しかし、照ノ富士にも弱点はある。序二段まで転落するきっかけとなった両ヒザの故障だ。三度目の優勝を決めた春場所も後半はヒザが悪化し、照ノ富士は「毎朝、病院に行って(痛み止めの)注射を打ってもらっていた」と明かしている。
夏場所前のインタビューでも「そんなに長く相撲を取れる体ではない。いつ、何が起こるか分からない」と、いまだケガの状態は深刻だ。
つまり、照ノ富士は両ヒザに爆弾をくくりつけて、相撲を取っているようなものなのだ。毎日が綱渡りで、それも終盤、疲れがたまるにつれて〝爆発〟の危険度が増していく。
果たして、照ノ富士のヒザは綱取りまで持つのか。周囲は冷や冷やしながら見守っている。
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