流出者続出!“孤高”の阪神・藤川監督 秋季キャンプで露呈した「ヘッドコーチ不在」の真相

阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web
阪神の主砲・大山悠輔が国内FA(フリーエージェント)権を行使した11月13日、秋季キャンプ中だった藤川球児監督がコメントを求められた。

「FAで手を挙げた選手に監督がコメントを出すのは、世界中でもタイガースだけじゃないかな」

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顔は笑っていたが、毅然とした態度でこう続けた。

「球団と折衝しているので。僕はタッチしていない。監督がどうこう言うのは、たぶんアメリカでもないし、それをいかに皆さんが理解できるかだと思います」

蔦村聡球団本部長は「僕は残ってくれると信じています。引き続き慰留に努めたい」と残留を願っていた。球団は青柳晃洋の米球界挑戦を認め、原口文仁の慰留にも失敗。来季のタイガースの陣容は大きく変貌する。しかし、「変わる」のは布陣だけではない。

「藤川監督は現役時代、後輩から慕われ、友人も多いほうでした」(在阪記者)

一般的に、コーチ人事は監督の要望が優先されるが、藤川監督はそのほとんどを球団に任せた。コーチたちの意見を広く聞くため、意図的にそうしたのかもしれない。球団も予想外だったのか、「ブルペンコーチ兼ブルペン捕手」という異例の兼務者を出してしまった。

「投手をサポートするのがブルペン捕手。教えたり、叱ったりするのがコーチ。真逆ですよね」(同)

コーチ陣は押しなべて「遠慮がち」

腹心となるヘッドコーチは置かなかった。こちらは「置けなかった」というのが真相だという。

「宮本慎也氏にアタックしたら、断られたそうです。宮本氏は昨年、中日・立浪和義前監督にコーチ入閣を打診されましたが、古巣のヤクルトに義理立てし、断った。藤川監督に対しても同様の断り方をしたと聞いています」(関係者)

ヘッドコーチ的な役目を担うのが、藤本敦士総合コーチ。時にコーチは選手に厳しく接しなければならない場合もあるが、47歳と若いので、心配する声は多い。打撃担当の小谷野栄一コーチは、現役時代に阪神とは縁がなかった。コーチ陣は全体的に「遠慮がち」といった雰囲気だ。

「掛布雅之氏がOB会の新会長に就任します。オーナー付顧問に就いた岡田彰布氏ともども、外部からも藤川監督を支えていかないと」(前出・在阪記者)

就任してまだ日が浅いので、藤川監督も選手に自ら話し掛けるなど配慮している。監督業は華やかだが、孤高の辛さもあるようだ。

「週刊実話」12月5・12日号より