温暖化でさらに拍車! 行楽シーズンに増え続ける「秋の食中毒」に罹らないための注意点

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11月7日、グアムから成田空港に向かっていた日本航空とユナイテッド航空の2機の旅客機内で、高校生と教員合わせて27人が嘔吐など食中毒の症状を訴え、14人が病院に運ばれた。

意外にも、秋は食中毒に罹りやすい季節とされているのだ。

食中毒は食べ物が傷みやすい夏場や、ノロウイルスが流行する冬場に多く発生するイメージが強い。

しかし、細菌の多くは室温約20度で活発化し始めることから、秋の食中毒も警戒したほうがいい。

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「秋の食中毒の原因1位は寄生虫、2位細菌、3位自然毒です。寄生虫で最も多いのがアニサキス。アニサキスは線虫の一種で、幼虫は体調2〜3センチほどの糸状の形で、サバ、サーモン、サンマ、カツオ、イカなど実に150種類以上の魚介類に寄生しています」(食品衛生ライター)

秋は行楽シーズン。屋外でのバーベキューなどを楽しむ機会も増える。

肉類を焼いた場合、少し生焼けになった肉を食べると、細菌のカンピロバクターが生き残っている可能性がある。

また、生肉を取ったトングで野菜などを焼いて皿に盛りつける行為も危険だ。

シイタケは生焼けだと皮膚炎を発症

「カンピロバクターは少ない菌数(数百個)でも、食中毒を引き起こします。症状は食後ではなく数日後。潜伏期間が長いのが特徴です」(東京・江戸川区内の外科クリニック院長)

生肉だけではない。シイタケも生焼けのまま食べると、シイタケ皮膚炎を起こすリスクが高まる。

「シイタケ皮膚炎はシイタケに含まれるレンチナンなどの成分が原因で起こる一過性のアレルギー症状で、生焼けのシイタケはもちろん、乾燥シイタケの戻し汁でも発症します。症状は食べて数時間から数日後に激烈な痒みが出ます」(同)

今年は秋の深まりが遅い。

生ものには要注意!

「週刊実話」12月5・12日号より