お店で買って、その場でプシュッ!! 100年続く老舗酒店で角打ちを楽しむ 牛込神楽坂『飯島酒店』【男がほれる酒と肴「ホの字酒場」第7回】

地域密着の酒店で、近隣の飲食店や企業、個人宅への配達も行っている。
『飯島酒店』は神楽坂で100年続く老舗酒店。10年前に角打ち(酒店の一角で買った酒を飲めること)を始めたそうだが、酒屋直営だけあってとにかく安い。
酒は冷蔵庫から自分で取り出して会計へ
角打ちの起源は諸説あるが、買ったばかりの酒を見て我慢できなくなった酒飲みが、「ここで飲ませてくれ」と頼んだのだろう。角打ちは日々我慢を強いられる大人たちの、ささやかな抵抗なのだ。

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「大したつまみがなくてごめんね」

そう笑う3代目と、笑顔がかわいらしい奥さんは名コンビ。
3代目と奥さんの名コンビ
ずらりと並ぶおつまみを見ていると、駄菓子屋で心躍らせた記憶がよみがえる。ベビースターラーメンと合わせるなら何かしら。焼酎ハイボールを選んだらこれが大正解。
半凍結した焼酎のシャリキンとホッピーのセットがなんと315円
夕刻を過ぎると次第にテーブルが埋まっていく。常連たちの会話は、地元の銭湯に来たかのような安心感がある。そして、おつまみのシェアも日常茶飯事だ。
常連の一番人気は魚肉ソーセージ
気が付いたら5杯も飲んでいたが、会計は2000円に満たないから、思わず笑顔になってしまう。
飯島酒店オリジナル『牛込の蔵』
「また明日、ここでね」

そう言って店を後にする常連たちが少しうらやましくなる夜であった。

撮影・文/キンマサタカ
「週刊実話」8月22・29日合併号より

飯島酒店
『飯島酒店』
東京都新宿区納戸町14
03-3260-4322
営業時間9時~20時(角打ちは15時~)
休み:土・日・祝