阪神・藤川球児新監督が頭を抱える大山FA流出と「うるさ型」前監督の苦言

阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web
打つ手がない? 11月6日、阪神前監督・岡田彰布氏(66)の「オーナー付顧問」への就任が発表された。期間は3年、阪神電鉄本社でその契約が交わされた後、岡田氏が久々に記者団の前に姿を見せた。

「いきなりのマシンガン・トークでした(笑)。体調不良との情報も出ていたので、それを打ち消すためのパフォーマンスだったのかも。でも、話の内容は辛口なものばかりでした。秋季練習で紅白戦を行った藤川球児新監督(44)に苦言を呈したり…」(在阪記者)

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それでも、新旧監督の関係は良好だ。第1次岡田政権下で「鉄壁の救援陣JFK」の一角を担ったのが藤川監督であり、守護神にまで育ててくれたことに恩義を感じているそうだ。

「岡田氏は厳しいことも言います。藤川監督も恩人の苦言となれば、意に沿わぬものでも聞き入れなければなりません」(同)

しかし、新体制を危うくしているのは、「うるさ型の大先輩」岡田氏だけではない。国内FA(フリーエージェント)権を行使した大山悠輔(29)の進退だ。

「大山は11月13日に兵庫県西宮市の球団事務所で会見し、『他球団にどういう風に評価されているのかを一度聞いてみたいと思っていた。そのいいタイミングであると思う』などと発言した。阪神側は残留交渉を続けるようですが、相当難航しそうです」(同)

実は大山慰留の説得は昨季から行われており、契約更改で複数年を提示したが大山が固辞。そのときは“タテジマ愛”も語っていたものの、当然というべきか残留に関する返答はなかったと言われている。

藤川監督のメジャー挑戦の過去がアダに

「大山は伝統球団、それも優勝争いをしているチームの主砲という立場を誇りに思っている。ただそれとFAは別物で、関東の球団行きを希望しているとの情報があります」(関係者)

今シーズン大山はケガに見舞われたが、最終的に打率.259、14本塁打、68打点で、得点圏打率はリーグ2位の.354を記録。その功績もあって、FA権を行使した今では巨人、広島、オリックス、楽天などが獲得に興味を示しており、阪神を交えた争奪戦が予想されているのだ。

ちなみに、阪神は2014年オフ、鳥谷敬氏が海外FA権でMLB球団と交渉を行った後、改めて5年20億円を提示したという前例もある。そのため、FA宣言後の慰留交渉にも望みをかけているとみられるが、獲得に興味を示す他球団とは明らかに違う、大きな障害が横たわっているという。

「それが藤川監督の経歴なのです。藤川監督は現役時代にFA権でメジャーリーグに挑戦した過去がある。さすがに、FA権を行使した大山に残ってくれとは強く言えないとみられているのです」(前出・在阪記者)

近年は見送ってきた大物外国人選手の補強や、国内FA市場への参入が表明されたのはそのためか? 来季、好発進を目指す藤川監督の悩みの種は尽きないようだ。

「週刊実話」11月28日号より一部内容を変更