北関東に実在! 65歳以上しか入店できない「高齢者専用ハプニングバー」“驚き”の取り組み



会員条件は身元の確認と65歳以上

会員制とうたっているのは、もちろん秘密漏洩を防ぐため。そのため、会員の紹介があり、身元の確認ができた65歳以上の高齢者しか入店できないことになっている。

「老人クラブやシルバーセンターで知り合ったような人たちが多いですが、幼馴染みみたいな方もいらっしゃいますね。旦那さんの要求に応じきれない奥さんが旦那さんを送り込むというパターンもありますし、その逆もあります」

また、店では万が一を考え、入店時には全員が熱や血圧を測ったり、服用している薬の名前や持病を申告するなどの「健康チェック」を行っているという。

「お陰で、これまで命を危険にさらすような違った意味でのハプニングはありません。腰をやっちゃうのが一番怖いので、そこは注意喚起をしています。提供する軽食も固いものや飲み込みにくいものは避けていますし、アルコールについても制限しています。入れ歯を外してプレイする方もいらっしゃるので、入れ歯洗浄剤は欠かせないし、店内はバリアフリーにしてあります」

営業は不定期だが、年金支給日には必ず開催しているらしい。

「『老いてますます盛ん』なんて言葉があるように、死ぬまで性に執着する人もいます。でも世間では高齢者の性を否定しがちじゃないですか? 私が高齢者専用のハプニングバーを運営するのは、高齢者の人権を尊重する意味もあるんです」

実際にここで性欲を満たすようになって、認知機能が改善されたという人もいるらしい。

「他にも『血糖値が下がった』とか『血圧が正常になった』『良く眠れるようになった』などの声も聞きますよ。医学的根拠は分かりませんけど、少なくとも性生活の充実が気力や体力の維持・回復に役立っているような気はします。ハプニングを楽しむための体力作りに、とジムに通い始める人も少なくないですしね」

高齢化に歯止めがきかない日本。それを考えれば、今後は似たような業態が増えていくのかも…。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。