1人でも静かに飲める女性芸人が営む穴場 世田谷区・三軒茶屋『なっちゃん。』【男がほれる酒と肴「ホの字酒場」第4回】

カウンターと小テーブルが一つ。10人も入れば満員
三軒茶屋は若者からシニア世代まで広く愛され、三角地帯と呼ばれる人気の飲み屋街もある。

その飲み屋街を背に、駅から北に徒歩5分。看板が見えたら、階段で地下1階へ。こじんまりとした店内は新しいのに、なぜか家庭的な雰囲気が漂う。

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こちらの女店主はなんと現役の芸人。さぞかしにぎやかな店かと思いきや、一人で静かに飲める三茶の穴場なのだ。

最初にビールと合わせるのは、牛すじと根菜煮込み。圧力鍋でじっくり煮込んだほろほろの牛肉と、しっかりと歯応えを残した根菜のバランスが絶妙でとにかく酒が進む。
時間をかけて煮込んだ牛すじは口に入れた瞬間にほどけていく。「牛すじと根菜煮込み」550円
もう一つの人気メニューがごまブリだ。
「ごまブリ」680円
「そこらへんで適当に買ってきたやつですよ」と謙遜するが、かつてスーパーの鮮魚コーナーに勤めていた経歴を持つ店主の目利きはなかなかのもの。

新鮮なブリの風味を邪魔しない絶妙な味付けは、やはり冷酒を合わせたくなる。

酒が進むと店主との会話も弾む。だが、おしゃべりが過ぎると「スナックじゃない」と笑って叱ってくれる。

19時になるとハッピーアワー終了。横を見ても誰も腰を浮かせようとしない。
ハッピーアワーは生ビールも280円(通常は550円)
うまい酒とつまみ、そして陽気な店主。楽しい夜は続く。

撮影・文/キンマサタカ
「週刊実話」8月1日号より


なっちゃん。
『なっちゃん。』
東京都世田谷区太子堂4-29-1萩原ビル B1F
03-3413-6131
営業時間17時~24時(土・日・祝は16時~23時)
休み:火曜