楽天“1年限定監督制”から透けて見える「田中将大監督」再来年誕生のシナリオ

田中将大(C)週刊実話Web
“本命”は他にいる!?

楽天イーグルス・三木肇監督(47)の再登板会見が10月17日に行われた。森井誠之球団社長にも記者団からの質問が集中したが、今江敏晃前監督の解任理由について次のように語った。

「交流戦でタイトルを獲って、(球団創設)20周年に花を添えてもらいました。一方で、パ・リーグという点においては負けが込んでしまった…」

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今季の成績は67勝72敗4分け。’23年は70勝71敗2分けだったため、「たいして変わらないじゃないか?」と思っているイーグルスファンもかなり多い。

 「1年でジ・エンドとなったのは、今江前監督で6人目。延べ10人中6人が1年でクビになった。これではそのうち、楽天イーグルスの監督のなり手がいなくなってしまう」(スポーツ紙記者)

だが、こんな見方もできる。球団には「チーム編成、優勝争い、160万人以上の主催ゲーム観客動員数」を託せる本命がいる。それがマー君こと田中将大(35)だ。

「田中がニューヨークヤンキースから楽天に復帰した際、前年の成績に関係なく球団はドンと年俸9億円を積み上げた。NPB日本人選手の最高額であり、これは今も破られていない。球団初優勝、日本一の立役者で、球団の象徴。MLB時代のキャリアにも敬意を表しているからで、再来年以降に『田中イーグルス』の流れも透けて見えると評判なのです」(同)

ちなみに目下、田中は公平な選手査定により、2億円台まで年俸を下げたが、契約更改の席上では時間を掛けて説明している。この関係性にも田中への期待とみる関係者もいるほどだ。

ネックは監督の年棒か

もっとも、田中の楽天の監督就任には「一つだけ障害がありそうだ」(同)という。

「それが監督の年棒で、大久保博元氏が同チームの監督を打診された際、原辰徳氏に相談しました。原氏は『(年俸が)1億円以下なら断われ!』と助言したそうです」(球界関係者)

この助言は意味が深い。というのも、プロ野球の世界において選手の評価は年俸によって表される。年俸がすべてではないものの、金額が球団の下した評価であり、それは監督、コーチに対しても同じだからだ。

「大久保氏は4500万円で監督を引き受けました。今江監督は4000万円です。阪神の藤川球児新監督は推定8000万円、NPB監督の相場は1億円近くといったところ。楽天イーグルスも相場は知っているものの、4000万円クラスで引き受けた人たちを軽んじている、そんな声も多かったのです」(同)

田中は日米通算200勝まで、あと3勝。将来の球団ビジョンを話し合う時期は、確実に迫ってきていると言えそうだ。

「週刊実話」11月7・14日号より一部内容を変更