転職ガチャが大成功! 高齢者看護ケアからシニア専門フードルに転身した20代女性“驚き”の年収額



医療知識に基づく健康相談も評判に

肉体的な負担を考慮してプレイ時間は長くても30分。ただ、プレイタイムは60分以上と決まっているため「余った時間はだいたいおしゃべりしている」と麻耶さんは語るが、元看護師としての彼女の知恵や経験に基づいた健康相談やアドバイスは利用者に評判が良く、サービスよりもこちらがメインになることも多いのだとか。

「体力的なこともそうですが、認知症の人がほとんどいない分、老人病棟で働いていた時よりも精神的にすごく楽です。しかも医療とは別の意味で社会貢献ができている気分になれるし、収入は看護師時代の4倍。悪条件の中で働いている同業者におススメしたいですね(笑)」

余談だが、プレイ中の万が一に備えて、麻耶さんの在籍する店では麻耶さんが講師を務める形でAED(自動体外式除細動器)の使い方や救命措置などの講習を行うようになったという。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。