実は総裁選の勝者は岸田元首相! 森永卓郎が石破政権の短命、その後の増税、社会保障カット路線継続を示唆



麻生、菅失墜で岸田がキングメーカーに

一方で、石破政権誕生の立役者として副総裁となり、キングメーカーとして復権した菅義偉元総理は、このまま石破政権が短命に終われば、再びキングメーカーの座から滑り落ちることになる。

麻生、菅という2大キングメーカーが権力を失墜させたら、その後の実権を握るのは、岸田前総理しかいない。

しかも、岸田氏の同世代に実力を持ったライバルは皆無だから、岸田氏のキングメーカーとしての地位は長期安定となる。

かつて岸田氏は小学生に「なぜ総理を目指したのか」と聞かれ、「最も権限が大きいから」と答えた。

そして、最もやりたいこととは「人事」だとも言った。

その夢がまさに実現しようとしているのだ。

岸田氏が代表を務めていた宏池会は、古くから財務省と密接な関係を築いてきた。

一心同体といっても過言ではないだろう。

岸田派が解散したといっても、岸田氏がキングメーカーとして自民党に強い影響力を及ぼし続けるということは、事実上財務省の意向が自民党を支配し続けることを意味する。

その結果、石破内閣が短命に終わったとしても、その後の政権が増税・増負担、社会保障カット路線を続けていくことは確実と言えるだろう。

残念ながら、そこから明るい日本の未来は見えてこないのだ。

「週刊実話」10月31日号より