楽天また監督交代の異常事態! 設立20年で“1年退任”6人目「何度繰り返したら気が済むんだ」

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プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスは11日、今江敏晃監督が今季限りで退任することを発表。“異常な監督人事”に、ファンからは不満が相次いでいる。

監督1年目の今江監督は交流戦優勝こそ果たしたが、シーズンでは67勝72敗4分けで4位のBクラス。2年契約のため来季まで任期は残っているものの、球団から続投要請をされず、契約解除により退団することになった。

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後任には、三木肇二軍監督が内部昇格。20年シーズン以来、5年ぶりの再登板となる。

就任1年での監督解任は異例のことだが、実は、楽天ではこの異常事態は珍しいことではない。

「初代監督の田尾安志氏、10年のマーティー・ブラウン氏、15年の『デーブ』こと大久保博元氏、19年の平石洋介氏、20年の三木肇氏、そして今江前監督と、わずか1年で退いた監督は6人もいる。来年で設立20周年のプロ野球で最も新しい球団なのに、いくらなんでも多すぎる」(スポーツ紙記者)

またもや起きた1年での解任に、ファンは
《補強もしないで2年契約なのに1年でクビってそりゃ球団批判される》
《同じことを何度繰り返したら気が済むんだ、という憤りの思い》
《球団はいかにチームを育て上げる力がないか》
《野球は育成を含め2〜3年は腰を据えて監督をしてもらうのが普通でしょ》
などとうんざりした様子を示している。

異常な監督人事の裏にあるものは?

12球団でもあまりにも特殊な楽天の監督事情。このおかしな組織風土の原因は何なのか。

「親会社・楽天グループの三木谷浩史会長ですよ。三木谷会長はベンチャー上がりでワンマン気質、突飛な発想をしては組織を振り回すことで知られている。楽天本社の英語社内公用語化なんて最たる例です」(芸能ライター)

実際、三木谷会長が球団に介入したケースは枚挙に暇がない。

かつて楽天とプロ野球の新規参入を争った元ライブドア社長・堀江貴文氏も、その凄絶さを明かしたことがある。

「2022年8月、ネット配信された旧福岡北九州フェニックスの試合中継で、堀江氏は楽天球団元社長・立花陽三氏から聞いたエピソードとして、『大変だったらしいよ。(三木谷氏が)打順までいうらしいよ。試合中に電話かけてくるらしい』と語りました。大久保元監督も、20年に『週刊ベースボール』の連載コラムにて、自身ではなく球団の指示でスタメンが決められていたことを暴露。15年7月30日には、田代富雄打撃コーチの解任に際し、三木谷氏がFAXで逐一指示を出しているとも報じられました」(スポーツ紙パ・リーグ担当記者)

三木谷会長自身も、こうした現場介入を認めている。

「このFAX報道当時、三木谷氏はスポーツ報知の単独取材に応じ、指示出しを認めた上で『現場介入というより、フロントと現場の一体化』『今年は抜本的な球団の改革の年にしたい』などと話しました。しかし、企業経営とチーム育成は違うのですから、コストカット感覚で簡単に人を切ってしまっては、強いチームなど作れない。ファンからも評判が悪いことはいうまでもなく、『カネは出さないが口は出すオーナー』として目の上のたんこぶなのが実情です」(同)

鶴の一声で運営されるワンマンチームほど、現場は疲弊するものだ。

楽天はどんな選手を獲得するよりも、三木谷会長が退くことが最大の補強かもしれない。