2年間に50品目以上を「自主回収」止まらない業務スーパー急成長の“大きなツケ”

業務スーパー(C)週刊実話Web
神戸物産(兵庫県加古川市)が展開する全国チェーンの食品ストア『業務スーパー』は9月27日、販売したブラウニーの一部にカビの発生が確認されたとして商品の自主回収を発表した。同商品は1個40円台のお菓子で人気があった。

同社は2週間前の12日には『イタリアンビスケット(ヘーゼルナッツ&ココア)』の一部に金属の異物が混入したとして自主回収を発表したばかり。昨年10月からの1年間で計22件の自主回収を行っており、信用が問われている。

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神戸物産創業者の沼田昭二氏は、1981年に町の小さな食品スーパーを皮切りに、00年、兵庫県三木市で業務スーパー1号店を開業した。当初は飲食店経営者をターゲットにしていたが、店の看板に「一般のお客様大歓迎」と謳ったことで急成長。18年に起きた第3次タピオカブームの到来でさらに業績を伸ばした。22年には国内1000店舗を達成し、今年8月末時点の総店舗数は1074店舗だ。

商品回収頻度が高すぎる

「業務スーパーはプライベート商品が強みです。国内に25拠点の自社工場を持ち、国内自社アイテム数は約370に上る。これに加えて、世界に350を超える協力工場があり『世界の本物を直輸入』をコンセプトに掲げている。海外直輸入アイテム数は約1680。輸入商社や問屋を介さず、工場から直接買い付けることでコストダウンを実現している。業務スーパーは『スーパー界のユニクロ』と言われていますよ」(流通ジャーナリスト)

前述のように、業務スーパーの1年間の自主回収は22件。さらにその前年は29件。2年間で50件以上だ。

「業務スーパーのオリジナル商品にはアジアやヨーロッパをはじめとする海外の工場・メーカーからの直輸入が多いため、監視の目が届きにくい面はあるが、それにしても、他の大手流通チェーンに比べ商品回収の頻度が高すぎる。工場の衛生・安全管理のずさんさが指摘されており、業務スーパーの信頼度が揺らいでいます」(同)

安さに安心・安全まで求められるのがスーパーの業務なのだが。

「週刊実話」10月24日号より