「“メジャー”な視点を持て!」蝶野正洋が54本塁打、59盗塁達成の大谷翔平と石破新内閣に物申す!

蝶野正洋(C)週刊実話Web
かなり気が早いと思うけど、今年を象徴するニュース第1位は、ドジャース・大谷翔平選手の大活躍でいいんじゃないか。

メジャー史上初となる50本塁打&50盗塁、いわゆる「50-50」を達成。最終的に54本塁打、59盗塁まで記録を伸ばした。「45-45」達成で大騒ぎしていたのが、いまやなんだったんだろうという感じだよね。

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首位打者争いでは、パドレスのルイス・アラエス選手にわずかに及ばなかったけど、日本人選手初となるトリプルスリー(打率3割・30本塁打・30盗塁以上の記録)も達成。他にも記録の更新ラッシュで、本当にマンガの主人公みたいな活躍だった。

2018年に大谷選手がメジャーリーグに二刀流での挑戦を表明すると、業界関係者の中には「バッターに専念したらすごい選手になれるんじゃないか」みたいなことを言っていた人も多かったけど、まさにその通りだった。

シーズン前にドジャースに移籍して、契約金が10年で総額7億ドルと史上最高額になったことにみんな驚いていたけど、ドジャースからしたら安い買い物だったんじゃないかなとも思うよ。

大谷選手の50号ホームランボールはオークションに出品され、かなりの高値がつくと予想されている。

アメリカはスポーツ関係の記念品を集めるコレクターが多いし、市場も確立されていて投資の対象にもなる。1億円で買っても1億1000万円で売れればいいみたいな感じだし、所有権が移るたびに価格はどんどん高騰していく。こうした周辺の経済も潤していることを考えると、そのうち大谷選手の活躍次第で、株や相場も動くんじゃないかな。

今回の内閣は時間稼ぎのリリーフ!?

米国で大谷選手が大記録を達成した一方、日本では自民党総裁選(9月27日投開票)が行われた。1回目投票では、過半数獲得の候補者が出ず。決選投票では、石破茂元幹事長が1回目投票1位だった高市早苗経済安保相を破り、逆転勝利を果たした(10月1日、総理大臣指名選挙で石破総裁が総理大臣に選出される)。

新内閣には初入閣が13人もいたけど、これはいつなくなるか分からないから、とりあえず大臣にして箔を付けさせてあげようという思惑があるんだろうね。前も言ったけど、俺は今回の内閣は時間稼ぎのリリーフだと思うんだよ。プロレスでもくすぶってる選手にとりあえずベルトを持たせてみて、ダメだったらすぐに引っ剥がすようなことがあるけど、それと同じ感じかもしれない。

時間が限られているとすると、石破首相のやりたいことができるかといえば難しい。それでも言うだけで何もやらない岸田文雄前首相よりマシだろう。石破首相には防衛を含めた外交の手腕に期待したいが、アメリカは大統領選挙を控えていて日本のことなんか構っていられなそうなんだよ。

大統領に選ばれるのがトランプ前大統領か、ハリス副大統領かで対応が違うし、そうなるとロシア・ウクライナ情勢も変わる。その流れで、日本の国防にとって重要な中国、台湾、北朝鮮、韓国の情勢も変わるから、そのタイミングを逃さないことが大事だね。

自民党の裏金問題もあるけど、大谷選手と比べるとスケールが小さい。石破首相にはもっと“メジャー”な視点を持って、日本の舵取りを任せたいね。

「週刊実話」10月24日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。