大谷翔平のドジャースもピンチ? MLBポストシーズンに見直し論噴出 地区優勝チーム敗退相次ぐ
先日メジャーで行われたのは、日本のCS(クライマックス・シリーズ)に近い制度のワイルドカードシリーズ。各リーグで地区優勝を逃したチームのうち上位3チームと、地区優勝チームの中で最も勝率が低いチームが、ワールドシリーズの出場権を争った。
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ここで大番狂わせが起こる。ア・リーグ西地区優勝のヒューストン・アストロズは、中地区3位のデトロイト・タイガースに敗退。
ナ・リーグ中地区優勝のミルウォーキー・ブルワーズも、東地区3位のニューヨーク・メッツに敗れ、2球団が地区優勝を決めながらプレーオフ敗退という、異例の結果に終わったのだ。
「メッツは日本時間10月6日から、ナ・リーグ東地区首位のフィラデルフィア・フィリーズと対戦する。ここで3勝すれば、次はナ・リーグ総合優勝をかけた試合に挑みます」(スポーツ紙MLB記者)
大谷翔平擁するロサンゼルス・ドジャースも、同6日から同地区2位のサンディエゴ・パドレスと戦い、勝ち上がればフィリーズかメッツの勝ち上がった方とナ・リーグ優勝をかけて戦う。
チーム成績的には手堅いところだが、短期決戦という特性上“まさか”もあり得ると懸念されている。
「シーズン成績がどうあれ、短期決戦は勢いや流れといった要素を掴んだところが圧倒的に強い。現在、メッツは3位ながら優勝チームを下すジャイアントキリングでノっていますから、このまま勝ち上がってきた場合、ドジャースも厳しい戦いになるでしょう」(同)
また、地区優勝チーム2球団の敗退という事態に、プレーオフそのものをめぐる議論も加速している。
日本のCS改革と似た議論「意味のないシーズンだよ」
国内の野球ファンから上がっているのは《去年もダントツで地区優勝したところがボコられてたよな》《地区優勝の第3シードよりワイルドカードの方がベターみたいになってきた》《対戦バランス無茶苦茶》《意味のないシーズンだよ》といった声。
どうやら、162試合という長いシーズンを戦いながら、短期決戦で全てが決まってしまうプレーオフ制度に疑問を抱いているようだ。
そしてこうした議論は、日本のCSに対しても、定期的に交わされている。
「12日から日本でもCSが始まりますが、こちらもシーズン2位や3位のチームが日本シリーズに進出できるのはどうなんだと、たびたび議論が交わされています。143試合も戦い抜いて勝ち得た優勝が、短期決戦で覆されかねないことに疑問を感じているのです。確かに、勝率5割以下で負けの方が多いチームが、ぶっちぎり優勝したチームを下すこともあるわけですからね。それが下剋上として醍醐味だとする意見もありますが…」(野球ライター)
CS改革をめぐる議論は、ファンだけではなく、解説者からも常々叫ばれている。
「元巨人の江川卓氏・中畑清氏、元ヤクルトの飯田哲也氏などなど、CS見直し論者は球界にも多い。中畑氏は現在の制度は緊張感がないとして、優勝チームが2位に10ゲーム差以上つけた場合はCSを開催しない、勝率5割未満のチームはCS出場できないといった改革案も示している。飯田氏に至っては、1勝のアドバンテージで優勝チームを有利にするくらいなら、CSは廃止していいのではとまで論じています」(同)
ピッチクロック、ベース拡大、牽制制限など、近年のMLBは様々な改革を行っている。NPBはこうした改革に数年遅れで追従することが多いが、メジャーでプレーオフが見直された場合、長年のCS見直しもいよいよ着手されるのだろうか。
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