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JRA重賞『ヴィクトリアマイル』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

JRA重賞『ヴィクトリアマイル』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想! 
(C)JRA

先週のNHKマイルCは、わが大本命のシュネルマイスターが、ハナ差とはいえ見事勝利した。鞍上ルメールは、2月のフェブラリーS以来の中央GⅠ勝利となった。それは良いのだが、2着に7番人気の牝馬が入ってわが予想は典型的な〝抜け〟! 文中で「〝牝馬の時代〟だけにソングラインあたりは気になるところだが…」と書きながら、「そう散らすわけにもいかない」と見切ってしまい、大魚を逸してしまった。教訓=今後GⅠ牡牝混合レースは牝馬を無視せず、さらに吟味を、と誓った次第である。

一方、嬉しいニュースもある。馬友のS氏が、このシュネルマイスターのペーパーオーナーであり、見事〝GⅠオーナー〟となられたことだ。早速、お祝いメールを入れたら〝オーナー〟らしく馬単をガッツリ買っていたそうで、思い切りハラハラしながら結果に目を凝らしていたとか。その気持ち分かるなあ。私はと言えば、まだ収支はかろうじてプラスだが、このヴィクトリアマイルを当てないと赤字転落しそう。オークス、ダービーをプラスで挑むか、マイナスで臨むかはエラい違いなので、心して予想したい。

さて、映画馬券としては、プールヴィルという馬が出走する。惜しい、〝プ〟と〝ブ〟カタカナで一字違いのブールヴィルという往年のフランス映画の喜劇俳優を思い出す、というと年がバレますなあ。中学生の頃に観た戦争コメディー『大進撃』(66年)で、やはりフランスの人気喜劇俳優で『大混戦』(65年)シリーズなどが有名なルイ・ド・フィネスとともに大戦末期のパリを舞台にドタバタするペンキ屋を演じて大いに笑わせてくれたっけ。ブールヴィルというのは芸名で、生まれ故郷に近い同名の町から付けたものだそうだ。

松山騎手の“テッポウ駆け”を期待する

結論は、このメンバーで東京マイルなら一枚上のグランアレグリア本命で、ルメールのGⅠ連取があるか、に注目したい。それと、今回の個人的な注目どころでは、ご贔屓・松山の復帰である。海外遠征も含め1カ月ぐらいのブランク明けで、いきなり彼の〝テッポウ駆け〟を期待する。騎乗馬はサウンドキアラで、昨年の2着馬だが、この一年馬券に絡んでいないし、調教も地味でトラックマンなどの評価も低いので多分人気薄だろう。こういう馬が得てして来るのだ! と過去のレースが教えてくれる? 例えば13年のホエールキャプチャと14年のヴィルシーナの激走だ。ともに前年の覇者ながら、約1年凡走続きで二桁人気にまで落ち込んだ。それをあざ笑うがごとく再び連に絡んだのだからビックリ。ボクはホエールキャプチャのファンだったし、12年は本命、13年はヒモに狙って穴馬券を取れたが、ヴィルシーナは愛着が薄かったせいか、その教訓をすっかり忘れてホゾを噛んだっけ。今回のサウンドキアラは松山騎乗だけに、絶対狙いに行くゾ。

買い目は、⑥グランアレグリアからと⑫サウンドキアラから、言い換えればルメールからと松山から。馬連はこの2頭厚めに、各々から⑤デゼル、①マジックキャッスル、⑪ダノンファンタジー、⑨テルツェット、⑧ランブリングアレーと今回10頭も出ているディープインパクト産駒固め。もう一頭⑦マルターズディオサはキズナ産駒だが、キズナの父はディープだからね。

というわけで、ヴィクトリアマイルというより、〝ディープインパクトマイル〟の様相だなあ。人気の一角レシステンシアは消し。高松宮記念連対経由の馬はここ10年、用ナシだし。来たらゴメンナサイ、だ。三連複はグラン&キアラ縛りで前記6頭へ。ともかく良い形でオークス、ダービーに向かいたい、という一心であります!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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