住宅ローン金利上昇で危惧される“タワマン破産”ラッシュ 購入者から悲鳴「金利が上がったら破産するしかないかも」

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「低金利の今、ローンを最大限に利用しないなんて、もったいない」

こう不動産業者の口車に乗せられ、首都圏の1億円前後するタワーマンションを購入した人は多いことだろう。日本銀行が7月に利上げを決定したことで、今後、住宅ローンの金利が上がることによる“タワマン破産”が懸念されている。

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「1999年からのゼロ金利政策により、ゼロ金利もしくはマイナス金利は約25年間続いた。その間に空前のタワーマンションブームが起きました」(不動産アナリスト)

通称・タワマンは庶民やパワーカップル(高収入を得ている共働き夫婦)にとって“一度は住んでみたい”憧れの人気物件だ。

早ければ今秋にもローン返済者に動きが…

不動産経済研究所によると、7月の東京23区の新築マンションの平均価格は1億874万円で前年同月比18.5%減だったものの、3カ月連続で1億円超え。2年前に思い切って東京・江東区のタワマンを購入したサービス業のS氏は、途方に暮れている。

 「不動産業者に賃貸住宅で家賃を払い続けるより、同じくらいの返済額でタワマンが買えると勧められた。少ない利息や住宅ローン控除のメリットもあるという。妻も大賛成したので、ギリギリのローンを組んで返済しています。もし、住宅ローンの金利が上がったら破産するしかないかも」

日銀は7月31日に政策金利の0.25%程度引き上げを決定した。早ければ、今秋にも住宅ローンを抱える人たちに何かしらの影響が出てくるとみられている。

「仮に、3000万円を35年ローンで借り入れた場合、0.1%金利が上がると月々の返済額が約1500円ほど増える。日銀は『2026年度までの見通し期間の後半には少なくても1%程度まで短期金利を引き上げておくことが必要』との見解を示しており、ローンを組んでいる多くの家庭で現在より1万円以上の負担となる。1億円のローンとなれば返済できず、4年後には物件を手放したり、破産するケースが出てきますよ」(金融関係者)

「週刊実話」10月17日号より