「手をナイフで切られるぞ!」中国・日本人小学生刺殺事件でフラッシュバックした深センの“危険度”
2024.09.19

当局は現場で44歳の中国人の男を拘束したが、犯行の動機など事件の背景は不明だ。
小学生男児を襲ったブツが「刃物」と聞いて、10年前の深センでの恐怖体験がよみがえった。
【関連】深セン「日本人小学生刺殺事件」中国の“国辱記念日”に発生したのは偶然か ほか
筆者は、現地の公共バスに乗車中、スリの現場に遭遇したことがある。
混雑する車内で小柄な男が、若い女性が背負うリュックサックに手を伸ばし、ファスナーを開けようとしたのだ。
筆者が男に声をかけようとすると、見ず知らずの男性に手を押さえつけられた。
無言で「やめなさい」と伝えようとしていたのである。
そのあと、男性から制止した理由を聞いて驚いた。
「危ないからに決まっている。手をナイフで切られるぞ!」
深センのスリたちは、ファスナー越しにこっそり盗むのはまだおとなしいほうで、リュックだけでなく、財布の入ったズボンの尻ポケットすら切り裂いて犯行に及ぶという。
高級時計をはめた手首ごと切られた凄惨な事件も教えてくれた。
“中国リテラシー”に鈍感な日本人
香港に隣接する深センの別名は「移民城市」。人口約1750万 (2023年)のうち、およそ7割が他省からの移民で構成され、「お互いが見知らぬ隣人」という巨大コミュニティ。
そんな移民系中国人の行動原理は、こんな感じだ。
「せっかく移住してきた深センで、1分1秒を惜しんで香港ドルを稼いで成り上がりましょう。いざとなったら帰郷ついでに行方をくらませばいい」
こうした考え方が深セン発展の原動力であり、犯罪行為すらもその一部なのである。
一方、深センをレジャーで訪れる香港の人々は最大級の警戒を怠らない。
・リュックは身体の正面に抱える
・すばやい動きができるようスニーカーを履く
・保管場所を見られないよう人前でスマホや財布を出さない
・高価な時計やアクセサリー類はできるだけ身に着けない
これほど「危ない街」という認識を持っているのだ。

今回のような痛ましい事件が二度と起きぬよう、海外の日本人はもう一段階、警戒感を上げるべきだ。
文/北上行夫
北上行夫
ジャーナリスト。香港メディア企業ファウンダー。2001年より日系コンサルタント会社やローファーム向けに中国本土を含むASEAN販路開拓業務に従事。香港人/日本人/大陸人/華僑の不条理に挟まれ20年余、2018年より日本支社プロジェクトマネージャー。2023年より中華圏マーケット調査&ライターが集う「路遍社」に参画。テーマはメディアが担う経済安全保障。
X(旧Twitter):@KitakamiYukio
合わせて読みたい
-
水卜麻美アナが日テレ退社へ 夫・中村倫也の説得で『24時間テレビ』が花道に?
2025.05.11 芸能 -
櫻井翔『嵐』解散後、キャスター業に軸足 10年後に政界進出の大きな野望
2025.07.12 芸能 -
中森明菜に「顔が違う…」16年ぶり復活ステージでまさかの“ニセモノ説”浮上
2025.04.23 芸能 -
“貧打線”巨人にホセ・バレロ電撃加入か オリオールズとマイナー契約から一転
2025.07.10 スポーツ -
木村文乃×ラウールのホストドラマ『愛の、がっこう。』でまさかの注意喚起「違反となりうる営業行為が含まれています」
2025.07.12 芸能 -
芦田愛菜の結婚相手は「政治家二世か高級官僚」早くも両親がお相手探し
2024.07.10 芸能 -
「長嶋茂雄がいたから巨人は球界の盟主に君臨した」田淵、浩二、富田、星野、同世代の選手も憧れたミスターの素顔
2025.07.14 スポーツ -
「NPB20球団拡張計画」実現のカギは長嶋家と栗山英樹、大谷翔平
2025.07.13 スポーツ -
ENHYPEN「goodjap」発言で炎上“日本人ファースト”の逆鱗に触れたK-POPグループの現在地
2025.07.10 芸能 -
「死去した時間、慈恵医大病院の前に立っていた」リハビリを追い続けたジャーナリストが語る“長嶋茂雄”という男
2025.07.14 スポーツ
合わせて読みたい
-
水卜麻美アナが日テレ退社へ 夫・中村倫也の説得で『24時間テレビ』が花道に?
2025.05.11 芸能 -
櫻井翔『嵐』解散後、キャスター業に軸足 10年後に政界進出の大きな野望
2025.07.12 芸能 -
中森明菜に「顔が違う…」16年ぶり復活ステージでまさかの“ニセモノ説”浮上
2025.04.23 芸能 -
“貧打線”巨人にホセ・バレロ電撃加入か オリオールズとマイナー契約から一転
2025.07.10 スポーツ -
木村文乃×ラウールのホストドラマ『愛の、がっこう。』でまさかの注意喚起「違反となりうる営業行為が含まれています」
2025.07.12 芸能 -
芦田愛菜の結婚相手は「政治家二世か高級官僚」早くも両親がお相手探し
2024.07.10 芸能 -
「長嶋茂雄がいたから巨人は球界の盟主に君臨した」田淵、浩二、富田、星野、同世代の選手も憧れたミスターの素顔
2025.07.14 スポーツ -
「NPB20球団拡張計画」実現のカギは長嶋家と栗山英樹、大谷翔平
2025.07.13 スポーツ -
ENHYPEN「goodjap」発言で炎上“日本人ファースト”の逆鱗に触れたK-POPグループの現在地
2025.07.10 芸能 -
「死去した時間、慈恵医大病院の前に立っていた」リハビリを追い続けたジャーナリストが語る“長嶋茂雄”という男
2025.07.14 スポーツ