日米の“政治空白”を狙い撃ち 中国とロシア連合が尖閣・台湾「ダブル侵攻」を画策か

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中国とロシアが過去最大規模の合同軍事演習を行った。

両国は軍事的連携を強めており、今後も日本周辺でこうした演習を繰り返すとみられている。米国の大統領選挙や日本の自民党総裁選などで政治空白が生まれている隙に、中国がロシアと連携して台湾侵攻や尖閣諸島に上陸するリスクも高まっているからだ。

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タス通信によると、ロシア海軍が9月10日から17日まで太平洋や日本海などで実施した戦略演習「海洋2024」は、軍用機120機超、軍艦や潜水艦など400隻超、そして軍人9万人超が参加し、プーチン大統領は「過去30年で最大規模の海上演習」と豪語した。

また、日本海では潜水艦から巡航ミサイル「カリブル」の発射訓練を行った。

「プーチン大統領が訓練で仮想敵国としたのは第1にアメリカ、次に日本です。アジア太平洋地域に進出しているアメリカを威嚇することが狙いですが、アメリカや日本など西側諸国がウクライナへの支援を続けていることも軍事演習の理由です。また、米大統領選の最中で、事実上の政治空白が生じていることも無関係ではありません」(安全保障アナリスト)

中国軍が領海侵入をエスカレート

ここに加わったのが中国軍の軍用機15機と軍艦3隻だ。

中国国防省は演習の目的について「安全保障上の脅威への対応を増強する」とした。日本の対馬海峡や日本海では、中国の情報収集艦やミサイル駆逐艦、補給艦、フリゲート艦が航行したことも目撃された。

中国軍は8月26日に日本の領空を侵犯したうえ、その5日後には海軍の測量艦が鹿児島県・口永良部島沖の領海に侵入するなど挑発をエスカレートさせている。

「中国の習近平政権は、台湾有事の際に、日本がどう反応するかを探る目的もあるとみられます。軍事演習から侵攻に転じるというのは、ロシアがウクライナ侵攻の際に使った手段で、日米が手を出せないとみると、軍事演習をきっかけに一気に台湾や尖閣侵攻を試みる可能性もあるのです。その際に後ろ盾となるのがロシアです」(同)

日本周辺は、いつ戦場になってもおかしくない緊迫状況にさらされているのだ。