『水ダウ』暴漢ドッキリが炎上も…ターゲットの女性芸人は「楽しく生きてるよ」視聴者と番組側のズレがクッキリ

ダウンタウン (C)週刊実話Web
視聴者のクレームを真摯に受け止め、コンプライアンス遵守が叫ばれて久しいテレビ業界。かつてのような過激な企画は鳴りを潜めていくばかりだが、一方で出演者側は、必ずしも規制に納得いっていない場合も多い。

9月11日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でも、こうした光景が繰り広げられた。

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番組はこの日、「ロケで習った護身術、翌日暴漢に襲われたら一応繰り出そうとする説」を検証。女性を含む芸人4組が、実際は効果のない護身術を教わるニセロケに参加し、翌日に番組が用意した暴漢役に襲わせた。 

1組目に検証されたのは、ぱーてぃーちゃんの信子で、夜にロケ現場を移動している道中、後ろから暴漢役に抱きつかれる。当然、ドッキリと知らない本人は大絶叫し、体を揺らしながら必死に抵抗する。 

しかし、男性の力には勝てず、信子は次第に恐怖から涙声になっていく。ここで、前日に教わったニセの護身術が飛び出し、見事に説立証となった。 

走って逃げる信子にスタッフはネタばらしをしたが、本人は涙目のような様子で「サイテー!」とスタッフに怒る。 

胸を抑えて恐怖をにじませると、インタビューでも「いや怖すぎ。いやマジで」と目を丸くし、スタッフの「脅かしちゃったみたいでごめんなさい」というフォローにも「はぁ? もっとちゃんと謝れば?」と震えるように返した。 

当然のようにドッキリは炎上し、視聴者から《全然笑えない》《仕込みとはいえ、女性に暴漢を仕向けて襲わせるとは》《さすがに不謹慎すぎ》などと批判が噴出してしまった。 

特に、問題意識を持っていたのは、同様の被害を受けた経験のある女性視聴者だ。 

放送後の信子の投稿が示すものは… 

《フラッシュバックとか注意書きいる内容》《ドッキリとはいえ被害に遭ったことに変わりない》《わたし暴漢に抱きつかれてPTSDで会社に1ヶ月行けなくなったんだけど》《暴漢はまじで、男性が思ってる想像の10倍怖いですよ》など、番組の認識を問う声が多数上がった。 騒動は瞬く間にSNSで広がり、放送後にはXでトレンド入り。すると、こうした声が目に入ったのか、信子は放送約3時間後にXを更新し、《みんなあー!! うちは楽しく生きてるよー!! なんかありまとねー!!》(原文ママ)と投稿した。 ユーザーの間ではその後、信子にトラウマが残らないかと心配する投稿に対し、本人が“いいね”をして回っているとの報告が相次いでいる。自身のせいで騒動にならないためにも、番組・視聴者の両者を立てる行動となった。

「芸人側としては、こうして視聴者が騒ぎ立てるのは本位ではないことが多い。例えば、リアクション芸のレジェンドである出川哲朗は、視聴者のクレームを受けた規制により、リアクション芸がなくなりつつあるとの危機感を様々な番組で語っています。『水ダウ』自身も、こうした規制の波を2022年4月の『若手芸人コンプライアンスでがんじがらめにされても従わざるを得ない説』をはじめ定期的に揶揄しています」(バラエティー関係者) 

来年はWindows95の発売から30周年だが、ネットの普及は必ずしも人々を豊かにしたとは限らないのかもしれない。