『新宿野戦病院』最終回でパンデミックへの怒り爆発! クドカン脚本に「相当ムカついてたんだろうな」コロナ禍で炎上の過去

小池栄子 (C)週刊実話Web
クドカンこと宮藤官九郎氏が脚本を務める水曜22時ドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系)の最終回が9月11日に放送され、コロナ禍を彷彿とさせるリアルな演出が話題になっている。 

ドラマは新宿・ 歌舞伎町にある『聖まごころ病院』を舞台に、ホストやキャバ嬢、ホームレス、トー横キッズなどの患者を通して、命の価値を訴える救急医療エンターテインメント。 

11日放送の最終回・第11話では、未知の新種ウイルス“ルミナウイルス”によるパンデミックが一旦落ち着き、緊急事態宣言が解除された。 

巷では、ワクチンに反対する者や路上飲みをする者、マスクを着用していない人に過度な注意をする“ノーマスク警察”などが出現。アフターコロナならぬ、アフタールミナが描かれた。 

主人公の元軍医・ヨウコ(小池栄子)はこの惨状に「同調圧力。いま怖いのはウイルスよりも人間の心じゃ」とポツリ。また、ステイホームが呼びかけられているのに感染した者に対して容赦ない誹謗中傷を浴びせることに「犯人捜しは意味がない。特定の誰かを悪者にするのはやめてください」と訴え、患者を心身ともに救うのだった。 

「怖いのはウイルスよりも人間の心」の真意は? 

「アフターコロナの総括とも言うべきエピソードで、ヨウコのセリフはコロナ禍を乗り切った私たち一人ひとりに訴えかけるようなものでした。このようなセリフが生まれた背景には、クドカン自身の苦い体験が関係しているのでしょう。2020年3月、まだコロナが初期段階のころ。クドカン自身がコロナに感染したことで世間からは自業自得だと過激なバッシングを受けた。つまり、ヨウコの言う “特定の誰か”になった経験があるんです」(芸能ライター) 

当時、自宅で療養中だった宮藤は、曜日パーソナリティを務めるラジオ番組『ACTION』(TBSラジオ)に電話で出演。「なんで自分が…」と悔しい思いを吐露している。 

「しかしながら実際は、クラスターが発生した渋谷のライブハウスイベントに参加していたとの噂が出回ったり、自身の舞台稽古を通常どおり続けたりと、傍から見たら“そりゃ感染するだろ”と眉をひそめたくなる行動をしていたんです。それなのに謝罪はおろか、『なんで自分が…』とシラを切ったことで、バッシングを浴びせる声が続出。相当な炎上騒ぎになりました」(同) 

そんな宮藤からヨウコを通して発された「同調圧力」「怖いのはウイルスよりも人間の心」「特定の誰かを悪者にするのはやめて」というセリフの数々。 

視聴者からは《クドカン、相当ムカついてたんだろうな》《宮藤官九郎さんもコロナ初期に感染したからその時の思いがあるんでしょうね》などと指摘する声があがっている。 

当時言いたくても言えなかった“怒り”を早くも作品に昇華しているクドカン。これが一流の脚本家たるゆえんなのだろうか。