日ハム2カ月でHR48発! 得意の「大空中戦」で新庄劇場“逆転日本一”へ

新庄剛志 (C)週刊実話Web
9月12日の試合終了時点で北海道日本ハムファイターズの貯金は16で、新庄剛志監督(52)が指揮官に着任して以来、最多となった。

日本ハムが日本一に輝いた2016年でも最大貯金14だったから、いかに希望の持てる数字であるかが分かるだろう。

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オリックスにサヨナラ勝ちした9月6日の試合後、新庄監督はこう語っていた。

「今までシーズンを戦ってきて、皆『頑張ります、頑張ります』って言って、ここまで来たじゃないですか。残り試合少ないから、もう頑張るのをやめよう、楽しもう、と」

首位ソフトバンクを追撃している状況を「満喫しろ」というわけだ。

そんな“新庄節”も炸裂していた同日だが、オリックスが押し出し四球で自滅してしまったのには理由がある。

ホームランの脅威だ。

8月の月間本塁打数を調べてみたところ、日本ハムは28本。ソフトバンクも30本を放っているが、日本ハムは7月にも20発を放っている。

また、他のパ・リーグ球団を見てみると、8月はオリックス17本、楽天16本、西武10本、ロッテ9本だった。

セ・リーグではDeNAの21本が最高だから、日本ハム打線が突出してホームランを量産したことが分かる。

その数なんと、2カ月で48発だ。

エスコンFの特徴も有利に

先のオリックス戦での押し出しサヨナラ勝ちを指して、こんな声も聞かれた。

「9回2死満塁になる前、1死二塁の場面で清宮幸太郎(25)が申告敬遠されました。清宮の8月の本塁打数は6。レイエスも8本打っており、ほかにも水谷瞬、万波中正、アリエル・マルティネスなど長打力を秘めたバッターもいて、対戦チームは常に一発を警戒しなければなりません」(ライバル球団スコアラー)

そのため、コーナーのギリギリを狙いすぎて、四球も多くなってしまうというのだ。

新庄ファイターズは「走塁」のイメージも強い。そこに“ホームランの脅威”も加わったのである。

「新本拠地・エスコンFの存在も大きいと思います。左右非対称の球場で、札幌ドーム(現・大和ハウス プレミストドーム)よりも狭いんです。数字上の違いはごくわずかですが、右中間の膨らみがなくなり、フェンスも低くなって右方向へのホームランが出やすくなりました」(スポーツライター・飯山満氏)

マジックナンバー点灯中のソフトバンクからも、「マジでヤバい」とクライマックスシリーズでの対戦を警戒する声も出始めた。

「楽しむ」がモットーの新庄監督が、秋の夜空にもデッカイ花火を打ち上げてくれそうだ。