新庄監督が「続投」を明言しない理由はフロントとの“温度差”か

新庄剛志 (C)週刊実話Web
好調・日本ハムファイターズが、8月27日に「スカウト会議」を開いた。

栗山英樹CBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)も出席したものの、会議後の大渕隆GM補佐兼スカウト部長の表情は少し渋かった。

「指名リストは90人ってとこですかね。(今後も)追い掛けるか、追い掛けないかを決めただけ」

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どの球団も、この時期は指名候補を100人程度に絞り込むだけだが、肝心の1位候補を「まだ分からない」と言っているのは日本ハムだけだろう。

「本当は1位候補を何人かに絞り込んでいるのかもしれません。でも、ランダムに全国の有名選手を見ている印象も受けました」(在阪球団スタッフ)

そこにリンクしてきたのが、新庄剛志監督(52)の今後だ。

チームは2位(9月4日時点)、「大型補強のソフトバンクにひと泡吹かせる球団が出るとしたら、新庄ファイターズ」との声も多く聞かれた。

「新庄監督が我慢して起用してきた若手が頭角を現しただけでなく、結果を出し続けています。新庄監督の契約任期は3年といわれていますが、続投で間違いないでしょう」(ベテラン記者)

ソフトバンク側からも「CSでぶつかりたくない相手」として、真っ先に日本ハムが挙げられているほどだが、どういうわけか今のところ「新庄監督続投」の正式表明が、まだ聞こえてこない。

手っ取り早い投手の補強手段

その理由は、打倒ソフトバンク、リーグ優勝の思いがさらに強くなる来季の補強ポイントにおいて、現場とフロントの間で「ギャップがあるから」との情報も飛び交っている。

「日本ハムの補強ポイントは、野手ならショート。先発投手が欲しいのは新庄監督だけではなく、どの球団も同じ。でも、日本ハムには手っ取り早い投手補強法があります。今季メジャーリーグに挑戦したものの、マイナーで苦しんでいる上沢直之(30)を帰還させることです」(同)

今年のドラフト市場にも好投手がいる。だが、その投手とドラフト解禁となった他の大学4年生、社会人選手の実力差が大きく、「1位抽選で失敗したら、将来性に期待する高校生に切り替えないとダメ」との意見もある。

「明治大学の宗山塁は、プロ1年目からレギュラー遊撃手になるかも。現場が希望する即戦力投手を指名しようとしたら、好野手の獲得は諦めないと」(関係者)

フロントは、新庄監督の思い描くチーム像を改めて本人に聞く必要がありそうだ。