『スカイキャッスル』児童養護施設育ちを差別? 紗英(松下奈緒)の生い立ち暴露で広がる波紋「そんなに悪いのか」

松下奈緒 (C)週刊実話Web
8月22日に放送された木曜21時ドラマ『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)で、児童養護施設で育った人への差別が描かれ、波紋を広げている。

韓国の受験事情と経済格差を描いて大ヒットした2018年のドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』をリメイク。日本の金持ち街「スカイキャッスル」を舞台に、医者の夫を持つセレブ妻たちが子供の高校受験などをめぐって、壮絶かつ知略的なマウントバトルを繰り広げていく。

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小説家・南沢泉(木村文乃)は、2カ月前にスカイキャッスルで起きた教育的虐待の末に母親が身投げした一家をモデルに小説を書こうとしている。しかし、主人公の浅見紗英(松下奈緒)ら住人は、住民集会を開き、スカイキャッスルのブランド価値の低下や子供たちへの影響を考え、執筆をやめるよう泉に訴える。 

これに激昂した泉は、紗英が児童養護施設で育ったという生い立ちを暴露。ハーバード大学出身で親はアメリカで医師をしているとウソをつき続けていた紗英を糾弾し、場を凍らせてしまった。 

「泉の暴露で住人たちの態度は一変。特に拒絶反応を示したのは、紗英の娘・瑠璃(新井美羽)と、紗英の子分的存在だったママ友の夏目美咲(高橋メアリージュン)でした。2人は紗英に『私の成績がいいのは、優秀な遺伝子のおかげだって言い続けてきたよね?』『自分がバカみたい』などと暴言を吐き、施設育ちであることを批判しました」(ドラマライター) 

「施設育ちってそんなに悪いのか?」 

しかし視聴者のなかには、もっともタチが悪いのは泉だと指摘する声が多い。 

「紗英が育った『若菜園』は、泉の両親が経営する施設。幼いころから、貧しい人や困っている人に手を差し伸べようという教育方針がとられてきた。しかし、却って泉の中に“施してやっている”というスタンスが染みつくことに。大人になってもナチュラルに人を見下し、紗英と自分は“違う立場の人間”だと差別しているのです。こんなグロい価値観、無意識じゃないとなかなか持てませんよ」(同) 

泉の役どころ的は、スカイキャッスルの闇を暴く立場で、視聴者の人気を集めるはず。 

だが、あまりの無神経さに《施設育ちってそんなに悪いのか? むしろ親がいないのにここまで登り詰めた紗英さんすごくないか?》《泉さんを個人情報バラした罪で訴えてほしい》《木村文乃のキャラが一番嫌いだわ》と、紗英の味方をする視聴者が続出している。 

視聴者から完全に見放されてしまった正義の味方・泉。憎まれ役を買って出てくれたおかげで、応援できる主人公が出来上がったが、このような結果で良かったのだろうか。