『光る君へ』史実改変でガッカリ? 放送開始から8カ月でついに「源氏物語」執筆開始も…紫式部が“書かされた設定”が波紋

吉高由里子 (C)週刊実話Web
8月18日に放送されたNHK大河ドラマ『光る君へ』第31話で、主人公のまひろ(のちの紫式部/吉高由里子)が、ついに源氏物語を書き始めた。放送開始から約8カ月、しびれを切らしていた視聴者も少なくないが、その設定が物議を醸している。

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まひろは藤原道長(柄本佑)から、娘で中宮の彰子(見上愛)の孤独な心を慰める物語を書いてほしいとお願いされた。早速物語を書き上げるが、実はそれが彰子のためではなく、一条天皇(塩野瑛久)のために書かされたものだと発覚する。 

まひろは藤原道長(柄本佑)から、娘で中宮の彰子(見上愛)の孤独な心を慰める物語を書いてほしいとお願いされた。早速物語を書き上げるが、実はそれが彰子のためではなく、一条天皇(塩野瑛久)のために書かされたものだと発覚する。 

「放送開始から約8カ月、ついに源氏物語の執筆がスタートし、視聴者は《半年以上過ぎてやっと書き始めた》《は…始まった。とうとう8カ月目にして源氏物語が始まった》などと、これまでの苦労を称える声があがっています」(ドラマライター) 

源氏物語が生まれるシーンは、文字が書かれた色とりどりの紙が、まひろの上から降りかかる演出。派手さはないものの “まひろに物語が降って来た”という瞬間をとらえるシーンとなった。 

脚本至上主義と史実至上主義が対立 

「源氏物語が書かれるまでに時間はかかりましたが、逆に言えば、まひろの生活や価値観をじっくり観ているため、0から1を生み出す作り手としての才が開花したことや、これからとんとん拍子に書き進める展開になっても全く違和感がない。ここまで念入りに下準備をした脚本があってこそですね」(同) 

しかしながら、史実では源氏物語の成り立ちは不詳。夫の死後、1人で書き始めた源氏物語の評判が道長に伝わったというのが定説だ。そのため、どんなにドラマの脚本が良く出来ていても、首をかしげる“史実至上主義者”もいる。 

「史実通り、文芸に才のある紫式部が、筆1本でのし上がるサクセスストーリーかと思いきや、道長の頼みで源氏物語を執筆したと改変された。ドラマは史実とオリジナルを織り交ぜながらストーリーが描かれているとはいえ、物語の根幹である源氏物語の誕生を“道長ありき”に改変してしまうのは史実を軽視している」(歴史研究家) 

ドラマとしては面白くて成功だが、脚本至上主義と史実至上主義の二極化は今後ますます進みそうだ。