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看板下敷き事故で“車いすアイドル”になった猪狩ともかが国を提訴!

猪狩ともか
猪狩ともか(C)週刊実話Web

アイドルグループ『仮面女子』のメンバー・猪狩ともかと両親が、国に計1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたと、5月10日付の毎日新聞が報じた。

猪狩は2018年に東京都文京区の湯島聖堂近くで倒れてきた看板の下敷きとなり、車いす生活となった。看板は国が設置したもので、木製の脚の根元が腐っていたのが原因で突風にあおられてしまい、猪狩が下敷きになってしまった。

報道直後に自身のYouTubeチャンネルに動画を投稿。国を提訴した理由と当時の心境を語った。

「看板が長年管理されず、根本が腐っていたことが原因で起こった事故。逆に言えば看板の管理をしっかりしてくれていたら、この事故は起きていなかったと思います」と、提訴した経緯を話した。そして、「最初に足の感覚がなくなっていることを聞いたときは、普通のケガと同じように時間がたてば治るものだと思っていました。ですが、時間がたつにつれて骨折していることにも気付かない、触れられていることも分からない、熱さや冷たさを感じることもできなくなっていることを徐々に理解していきました。自分の脚が自分の脚じゃなくなったかのように思えました」と、事故直後の心境を涙交じりに語った。

「私が声を上げることによって…」

現在は、素敵な出会いや周りの環境に恵まれて、脚が動かなくてもやりたいと思えることや、やりがいを感じることがたくさんあるというが、その一方で、「五体満足のままでいられるのなら、そうありたかった」と、複雑な胸中も明かすのだった。

「今回、私が声を上げることによって、今後、公の建物や看板の管理が行き届き、私のように突然の事故で命や体の自由を奪われる人がいなくなるようにと思い、提訴しました」

猪狩の今回の訴えに対し、励ましの言葉が殺到。動画のコメント欄や匿名掲示板にも賛同の声が多く集まっている。

「国が設置した建築物やインフラは、高度成長期といわれた1960年代から70年代のものが多く、老朽化が進んでいます。道路のアスファルトの寿命は10年、水道管の寿命は約40年と、建て替えや補強が必要な箇所が増えているのです」(全国紙記者)

猪狩が事故にあった木造の看板の寿命は、10年程度だという。他にも高速道路の橋脚、ブロック塀、公園の遊具、ガードレールなど、老朽化しているものは山ほどあるが、放置されてそのままになっているものも多い。このままにしておけば新たな事故が起きるのは明白。猪狩の訴えに対して国はなんと答えるのだろうか。誠意ある対応が望まれる。

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