ドミノ・ピザが東北地方から消える日…大量閉店“ドミノ倒し”の異常事態

画像はAIで生成したイメージ
国内デリバリーピザチェーン売上・店舗数No.1を謳うドミノ・ピザが、経営の危機に瀕している。店舗数首位を誇っていたが、今年に入ってから閉店ラッシュが続いているのだ。

「8月4日の日曜日、ドミノ店舗の閉店ラッシュが全国で相次ぎました。長崎県の長崎時津店、福井県の坂井春江町店が同日をもって閉店し、東北地方では、秋田仁井田店が2年の営業で閉店。お隣・岩手の盛岡南店、青森県の青森観光通り店も、同日に閉店する異常事態が起きています」(フードアナリスト)

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山形県では5月19日、山形南館店、酒田山居町店、米沢金池5丁目店の3店舗が、事前の予告なく、いきなり閉店。山形県から1店舗もなくなるという“ドミノ・ピザ空白地帯”となった。

そして今回の閉店ラッシュと今年5月に青森市役所前店が閉店し、なんと青森市もゼロ店舗に。これは公式サイトの店舗検索からも確認でき、店舗を検索してもヒットしないか、(閉店)と表記される。

この閉店ラッシュにより、現在、東北地方で営業しているのは、わずかな店舗のみ。社名通り、まさにドミノ倒しのようにバタバタと倒れている。 

本国の判断で大量閉店 コロナの落ち着きで需要が激減

現在、多くの東北在住者は、ドミノのオリジナル商品であるニューヨーカーを食べることができない難民と化している。

まさかこれだけ豊かな時代になってピザが食べられないとは、住民も思わなかったことだろう。

その驚きはソーシャルメディアの《ピザ店は何店舗あっても困らないので無くなるのは悲しい》《結構利用したし便利だったのに》《今度の帰省を楽しみにしていた》《え? なにがあったん?》といった悲鳴からも見て取れる。 

それにしても、一体なぜここまで“閉店ドミノ”が起きているのか。これには、オーストラリアにある本社とコロナ禍の反動が影響しているようだ。

「運営会社のドミノ・ピザ・エンタープライゼスは7月17日、日本国内の最大80店舗を閉鎖すると発表しました。これは経営の整理で、不採算店舗を切り捨てるとの判断から。というのも、同社はコロナ禍による在宅で、ピザ需要が高まったことから、2020年度以降の3年間、日本だけで400店以上も新規出店していました。コロナの影響が落ち着いて現在、当時の勢いに任せた近視眼的経営判断が、見事に外れた形です」(同) 

かつて、青森県出身の吉幾三は「テレビも無エ ラジオも無ェ」などと地元の僻地ぶりを嘆いたが、2024年になってドミノ・ピザが食べられないとは、思いもしなかっただろう。