実写映画『ブルーピリオド』は、やる気を注入してくれる“応援作品”「自分との向き合い方も変わるかも!」【LiLiCoオススメ肉食シネマ 第293回】

(c)山口つばさ/講談社(c)2024映画「ブルーピリオド」製作委員会
私は、仕事に集中すると暑さすら忘れてしまいます。

今回の作品『ブルーピリオド』は学生が主人公のお話ですけど、今の日本って仕事環境が変わりましたよね。

一昔前だと、社員になったら会社のために命懸けで働いて、定年になるとガラスの置き時計をもらって、みんなに拍手されて会社を辞める。…でも、今はさまざまな考え方がある。

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私の知り合いなどは大手に就職しても、もっと燃えるものに出会うと転職。この方が絶対に幸せですし、人生は自分のもの。燃え上がったら止まりません。

それが、今回の主人公・矢口八虎。学生時代って友達に共感しなくても、なんとなく意見や発言を合わせたりした経験はありませんか?

過去、私もそうでした。言い合いになるのも面倒だし、やっぱり仲良くしたい。

なんとなく勉強して、将来は不安だけど、まだ好きなことにも出会ってない。

でも、矢口は絵というものに出会って気持ちが変わりました。

燃え上がった彼を誰も止められない。勉強して、絵を描いて、努力する日々…。

「好き!」に向かって突き進め!!

この作品を見ると、努力というものがどれだけカッコイイのかが分かります。

やりたいことに向かって突き進んでる人は輝いてます!

もちろん、若者への応援映画ではありますが、結局、努力って大人になっても必要ですよね。

私は、かなりハードワーカーだけど仕事が大好きだから納得しています。

でも、この作品を見てから、もっとやる気が出ちゃいました。

暑い夏が好きな方も多いと思いますが、どうしても体力が奪われます。

猛暑の中、ちょっとだけ夏バテ気味なアナタにも、この作品はやる気を注入してくれます。

矢口八虎を演じる眞栄田郷敦さんをはじめ、これからの日本を背負う若手俳優の高橋文哉さん、板垣李光人さんも個性的で素敵です。

自分を信じることがテーマになっていて、また、矢口と彼の両親との関係も描かれています。

息子が可愛いからこそ、心配してしまう気持ちに痛く共感します。

でも、自分の人生は自分のもの。「好き」に向かって突き進むことで、自分との向き合い方も変わるかも!

ちなみに、物語の中で登場する絵の中に、キャスト本人たちが描いたものも出てきますのでお楽しみに!

今の生活に十分満足している人でも、普通に青春映画として楽しめるのが良い。

でも、今の自分に少しでも迷ってたら、この作品は背中を押してくれますよ!

ブルーピリオド
監督:萩原健太郎
出演:眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより、中島セナ、秋谷郁甫、兵頭功海、三浦誠己、やす(ずん)、石田ひかり、江口のりこ、薬師丸ひろ子
配給:ワーナー・ブラザース映画
8月9日(金)全国ロードショー

高校生の矢口八虎(眞栄田郷敦)は成績優秀で周囲からの人望も厚いが、空気を読んで生きる毎日に物足りなさを感じていた。そんなある日、苦手な美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出された彼は、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いた際、初めて本当の自分をさらけ出せたような感覚を抱く。美術に興味を持ち始めた八虎は、またたく間にのめり込み、国内最難関の美術大学への受験を決意するが…。

LiLiCo(リリコ)

映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。