新型コロナ変異株KP.3が猛威「有料治療拒否」の患者が大流行の引き金か?

画像はAIで生成したイメージ
新型コロナ感染者が急増している。

今年は梅雨入り前から猛暑続きで、熱中症患者が続出。医療機関で診察を受けたところ、新型コロナの陽性と診断されるケースも増えているという。

「新型コロナと熱中症は初期症状が似ているので一般の方には見分けがつきにくいんです」(医療ジャーナリスト)

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全国平均の新型コロナ患者数は、6月24日〜30日の1週間で1医療機関あたり5.79人だったのが、7月1日〜7日には8.07人と9週連続で増加。その後も収まる気配を見せていない。

現在、猛威をふるっているのは変異株「KP・3」で感染力が強く、免疫が効きにくいやっかいものだ。

しかも、患者たちの“ある行動”によって、大流行を引き起こしている可能性も指摘されている。

「薬はいらない」

「コロナを疑った患者の中には、お金が掛かることから検査しない人が増えています」

こう嘆くのは千葉県市川市の『藤巻耳鼻咽喉科』藤巻豊院長だ。

「コロナに感染していることが分かっても、コロナ治療薬ゾコーバの薬価は3割負担で約1万5000円と高価。症状が重くなければ『薬はいらない』と帰る人が多い。変異株は感染力が強いですから、コロナはまん延する一方だと思います」(藤巻院長)

治療薬などの公費支援が今年の3月末ですべて打ち切られて高額な自己負担が生じるケースが増え、「安価な解熱剤などで我慢する患者」も増えているというのだ。

こうした患者たちが大流行の引き金になっている恐れもある。

「コロナだけじゃありません。昨年同様、夏に乳幼児を中心に流行する『手足口病』と、同属性のウイルスによる『ヘルパンギーナ』も増加傾向にある。後者は大人がかかると重症化しやすい。さらに、早くもインフルエンザ患者まで出始めているのです」(前出・医療ジャーナリスト)

感染予防対策の3原則は以下の通り。

(1)感染源の排除(患者に近づかない。触れないなど)
(2)感染経路の遮断(うがい、手洗い、マスク着用など)
(3)抵抗力を高める(十分な栄養と睡眠、ワクチン接種など)

猛暑でマスク着用も厳しいが、これを徹底するしか我が身を守る術はないと肝に銘じるべし。