中国人スパイが都知事選でも暗躍か フィリピン美人市長の疑惑は日本にとって対岸の火事ではない

アリス・グォ市長(SNSより)
フィリピンの美人市長に「中国籍を持つスパイ」疑惑が浮上。大騒ぎになっている。

「疑惑が指摘されているのは、マニラ北部のバンバン市のアリス・グォ市長です。フィリピン上院は『不当に公聴会への出頭を拒否した』として7月12日に逮捕命令を出したが、市長は行方不明になっています」(国際ジャーナリスト)

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グォ市長は、2022年に35歳で市長に当選。父は中国人、母はフィリピン人で「養豚場で育った」と説明していたが、出生や就学を証明するものはなかったという。

「発端は、今年3月に現地警察がオンラインカジノ施設を捜索したことでした。ここでは、多数の中国人やフィリピン人らが監禁され、売春やオンライン詐欺を強要されていた。その施設が建つ敷地の多くや、オンラインカジノ運営会社の株などが市長の所有だったため、疑惑の目が向けられたのです」(外信部記者)

そのため、警察がグォ市長の指紋を照合すると「90年に中国福建省で生まれ、03年にフィリピンに入国したグォ・ファピン氏という中国人女性」と一致。

さらに、実在するアリス・グォ氏というフィリピン人女性を特定し、顔写真を見比べると完全に別人だったというのだ。

「当局は、中国人のグォ・ファピン氏が、どこかのタイミングでアリス・グォ氏と入れ替わり、市長に当選したのではないかとみています」(前出・国際ジャーナリスト)

中国人女性が自民党議員の秘書に

フィリピンは22年に政権交代し、中国寄りだったドゥテルテ前大統領に代わり、マルコス政権が誕生した。

「マルコス大統領はアメリカや日本に近く、中国と戦う姿勢を見せている。その影響で、国内でも中国の影響力を排除しようとする機運が高まっています。そこで、中国系のオンラインカジノを摘発したところ、今回の市長のなりすましと中国スパイ疑惑が浮上したのです」(前出・外信部記者)

今回の事件は、日本にとっても対岸の火事ではない。

中国が日本国内に極秘に設置した秘密警察の拠点に出入りする中国籍の40代女性が、自民党参議院議員の秘書となり、議員会館で活動したり、パーティー券を販売したりしていた事実も判明しているからだ。

「7月に行われた東京都知事選でも、特定候補に関する動画やSNSの投稿が、中国などの海外経由で拡散されているとの指摘があった。すでに『海外の諜報機関などが、ネットを使って日本の世論を操作する工作も行っている恐れもある』と、我が国の公安当局はみています」(安全保障アナリスト)

日本の政治家の中に、グォ市長のような人物が紛れ込んでいたとしても不思議ではない。