スメハラ対策に“脇ボトックス”が流行 中高年の「ワキガ治療」希望者が急増中

(画像はAIで生成したイメージ)
全国的な猛暑に見舞われる中、コロナ禍で普及したリモートワークをオフィスワークへと戻した企業も多いため、体臭などで周囲を不快にさせる「スメルハラスメント」(以下、スメハラ)の相談件数も急増しているという。

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「近年は口臭や体臭が原因の『スメハラ』が多くの企業で問題化しています。制汗スプレーやボディーシートで肌を清潔に保つ男性が増えているものの、夏場にはワキガや多汗症など、汗による菌の増殖で悪臭を放ち、気付かぬうちに同僚を不快にさせている人もいまだ少なくないのです」(産業医)

近年、そんな悩みを解決する手段として注目されているのが「脇ボトックス」だ。

費用は5~6万円程度

ボトックスとは顔の筋肉層に注入し、シワなどを軽減する注射のことだが、これを両脇の真皮層に注入すると汗腺や皮脂腺の働きが止まり、発汗が抑えられるというのだ。

「この治療法は美容クリニックや皮膚科で受けられます。費用は5~6万円程度が相場で、『重度の多汗症』と診断されれば保険適用となり、2万円程度で施術できます」(同)

処置時間は5〜10分ほど。個人差はあるものの、効果は4カ月程度が目安といわれ、今の時期に施術すればひと夏は快適に過ごせるという。

「若い世代が主流だった脇ボトックスが中高年層にも流行しはじめています。40代以降は『ノネナール』という臭いの原因物質が増加し、男女問わず加齢臭が出るようになるため、需要が増えているのです」(皮膚科医)

体臭は「加齢や男性ホルモンの増加、食生活によって発汗と皮脂の分泌が増えて臭いが強まる」(同)というが、ハラスメントの加害者とならないためにも専門医に相談した方がよさそうだ。