マツコ・デラックスの「長期夏季休暇」案に賛同の嵐! 日本救急医学会が外出自粛を求めても出社を強いるブラック日本社会

マツコ・デラックス (C)週刊実話Web

多くの地域で梅雨明けが宣言されていないが、日本列島を早くも酷暑が襲っている。災害級とまで言われるこの暑さを受け、マツコ・デラックスが日本の商習慣そのものの改革を求めた。

マツコは7月8日生放送の『5時に夢中!』(TOKYO MX)にレギュラー出演。番組冒頭、35度以上になると消費意欲が減退する傾向にあるとの記事が紹介され、「そういう訳にいかないのは重々承知した上で話すんですよ」と前置きする。

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何を言うかと思えば、「1カ月ぐらい日本を休みにした方がよくない?」と大胆な問題提起を行う。 

続けて、「いわゆるフランスみたいなさ。『避暑をしてください』とか、そんな甘っちょろい理由じゃなくて、危険回避のために、7月の下旬から8月下旬ぐらい、ちょうど子どもの夏休みぐらいは大人も仕事を休みにしないと、ちょっと危険になってるような気がする」と、日本の夏へ危機感たっぷりに問いかけた。 

この問題提起は話題を呼び、世の中の労働者からは《これぐらい大胆な提案は必要だと思う》《夏場は危険レベルなだけに1カ月単位で休めるのならばいいに越したことはない》《昔の夏とは明らかに違っていて、登下校時間ですら暑くて大変》《してほしい。というかしたい》など、多くの賛同を得た。 

奇しくも同日、日本救急医学会がオンラインで緊急会見を行った。内容はここ最近の暑さについてだ。 

おじぎハンコ、根性論、ハラスメント…日本企業=ブルシットジョブ製造機 


会見では理事を務める日本医科大学・横堀將司医師が「猛暑日が続いているが、体が暑さに慣れきっていない時期は熱中症になりやすい」と、連日の猛暑に敬称を鳴らす。 

気温自体は真夏と変わらないが、8月と違い、体がまだ慣れていないため、健康リスクは高いのだという。 

そしてこの状況に「暑い時間帯の不要不急の外出は避けてほしい」「すでに災害を超えた状況。暑さに慣れきっていない猛暑日に身を置く時期が一番危ない。不要不急の外出は避けてほしい」と注意喚起。静岡市で40度を観測するなど、もはや外出できる状態にないと警戒を促したのだ。 

労働者からはこちらにも賛同が相次いでいるが、一方で《日本救急医学会が「不要不急の外出避けて」と呼びかけたので、明日は有給休暇で自宅に引きこもってますね!が許される世の中であってほしい》《「不要不急の外出をさせた場合は社名を公開する」って言って欲しい》《会社は社員に「来るなボケ」「来たら給料下げる」くらい言ってくれないと》などの声も多い。 

休みたいのはやまやまだが、仕事などの問題で現実的ではないと感じていることが分かる。 

「熱中症は命にも関わる病気であり、日本の夏が外出すらリスクになっているのは自明。しかし、まだ社会全体のコンセンサスにはなっておらず、エッセンシャルワーカー中心に人々は労働を強いられている。これは、コロナ禍でリモートワークの導入をめぐり、侃々諤々の議論が起こったことと重なる」(ビジネス誌編集) 

コロナ禍もリモートで成り立つ業種にもかかわらず、従業員に出勤を求める前時代的な企業が相次いだのは記憶に新しいだろう。

「コロナ禍は日本の商習慣に大きな影響をもたらしましたが、5類移行で元に戻ってしまった企業も多く、日本社会の硬直性・前時代的・弾性がいかに強いかを露わにした。今度は暑さをめぐるリモートの是非が議論されるわけですが、つまりこの国は4年間進歩がなかったことになります。おじぎハンコ、根性論、ハラスメントなど、日本のビジネスシーンは未だ首を傾げたくなるしきたりが色濃く残っている。こうした話は、経済学者・加谷珪一氏の著書『国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶』で詳しく論じられています」(同) 

暑い中、社員を満員電車に乗らせ、出社の上で熱中症リスクに晒す…。あなたの周りにも、こんな会社はないだろうか。