石丸伸二VS古市憲寿は何を生んだのか…“石丸構文”がSNSで流行中

7月7日投開票の東京都知事選挙で、現職の小池百合子が3選を果たした。

選挙をめぐってはSNS上で、都民以外からも様々な意見が上がっている。中でも話題なのが、都知事選2位の石丸伸二前安芸高田市長と、社会学者・古市憲寿氏とのバトルだ。

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古市氏は同日、YouTubeで生配信された日テレNEWSの選挙特番に出演。各陣営との中継で直接質問をぶつけ、小池知事にはコロナ対策や暗に匂わせた学歴詐称疑惑などを厳しくツッコんでいく。 

だが、さらにやりとりが激しかったのが石丸氏だ。古市氏は石丸氏が出口調査の結果、2位につけているというデータを基に、事前に2位候補と目されていた蓮舫氏を破る見込みであることを「嬉しかったですか？」と尋ねた。 

だが、石丸氏は「いえ、特に」と対応し、「勝ち負けなどあくまで候補者目線の小さな話をしてないんですね」「よろしいですか？ これメディアに対する苦言ですよ？ そういう煽り方をするから、都民・国民の意識がダダ下がりなんですよ。いい加減分かってください」と対決姿勢を示す。 

これに石丸陣営から拍手が起こると、古市氏もスイッチが入ったのか、石丸氏が地元・広島から次期衆院選に出馬すると示唆したことに、「都民として強烈な違和感があるんですよ。都民の総意で出口調査で2位になったにもかかわらず、まだ開票が続いている中で広島1区から出ることに言及したってことは、結局この都知事選って、ただの踏み台、売名行為かなって思ってしまったんですけど、これに関してはどうですか？」と斬り込む。 

しかし、石丸氏はこれにも「それは論理が飛躍してますし、下衆の勘繰りでしかない」と応戦。「聞かれたので可能性を答えただけ」「意志はないとも言ってます」「あらゆる選択肢はテーブルにある、当たり前の話をしてるだけ」など、不快感をあらわにした。 

やりとりの後、質問は日本テレビ解説委員長・小栗泉氏に移ったのだが、古市氏は小栗氏の話が終わるや再び石丸氏に斬り込んでいく。

石丸批判＆古市批判で大荒れ Xには直々に批判のリプライも 

古市氏は石丸氏が選挙戦で掲げた“政治屋の一掃”を持ち出し、「世の中を変えるには政治家でなくても、社長とかNPOとか官僚とかでも変えられるわけですよね？ そこでも石丸さんが政治家にこだわる理由ってなんなんでしょう？」と質問する。 

石丸氏は「こだわってないですよ」とキッパリ。しかし、古市氏も「何で都知事選に出たんですか？」「政治屋の一掃を訴えるなら、政治家にならない方が議論としては一貫していると思うんですけど」などと矢継ぎ早に問いかけたのだが、石丸氏も「ん…？ 何が一貫してるんですか？」と譲らない。 

ここでのやりとりは特に激しく、「石丸さんが批判する政治屋と石丸さん自身はどう違うんですか？」などと追及する古市氏に、石丸氏は「なんか議論が堂々巡りになってる気がするんですけど」「同じ質問を繰り返されてます？（笑）さっき答えたばかりなんですけど」など、煽りにも似た返答をする。 

古市氏も「定義を聞いてるんです」と食い下がったが、石丸氏は「もう1回言えってことですか？」「え？『政治屋の定義』ってさっき言ったばかりですよ？」「もうちょっとまとめてもらっていいですか？（笑）」などと続けて煽るのだった。 

2人はかなり険悪な雰囲気となったが、ここで制限時間となり、森アナが割って入る形で中継は終了した。 

「古市氏は2021年の総選挙でも、れいわ新選組・山本太郎代表に衆院鞍替えの理由を執拗に聞いたほか、ワクチンを打っているか否かまでたずね、炎上している。今回もまた、熱心な支持者の多い政治家相手に踏み込んで炎上したわけで、“平常運転”と言えるでしょう」（選挙ウォッチャー） 

 一連のバトルは話題を呼び、“石丸構文”なるものまで登場。様々なシチューエーションで石丸氏と古市氏のやり取りを再現した大喜利がXで流行している。 

その政治手法には批判も根強い石丸氏だが、今回の選挙で一躍存在感を示したことも事実だ。今後さらなる活躍が見込まれるが、政治家ならば反対意見に耳を貸すことも求められるだろう。