TBSの旧ジャニーズ報道が物議 被害者の意志を無視して「ジャニーズファンによる誹謗中傷」だと紹介

TBS (C)週刊実話Web

7月2日に放送された『報道1930』(BS-TBS)の内容が物議を醸している。

この日の番組は、故・ジャニー喜多川氏の性被害者とされる人たちへの誹謗中傷問題を取り上げた。注目を集めているのは、誹謗中傷を行ったSNSユーザーの属性に関する点だった。

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番組は被害者A氏へのインタビューの中で、今年3月に誹謗中傷を行ったユーザーが略式起訴を受けた件を紹介。高松簡易裁判所が下した司法判断について「SNS上で侮辱した罪でジャニーズファンの投稿者(50代)に罰金10万円の略式命令」とナレーションとテロップで紹介した。 

しかし、これは全く事実に反するのだ。番組で「ジャニーズファン」と明言された投稿者はファンではなく、A氏自身が写真週刊誌『FLASH』で、その正体を打ち明けているのだ。

「被害者とされる人たちへの誹謗中傷で初めて事件化したケースだったので、A氏の元に取材が殺到。『FLASH』6月25日号でA氏は『氏名、性別などは把握していますが、僕から明かすことはできません。社会的にそれなりの地位がある人物で、マスコミにも精通していて、その関係の仕事をしていたんです』とメディア関係者だったことを明かしています」(芸能ジャーナリスト) 同記事内での問題の発言はこの後だ。 

「いわゆる“ジャニオタ”ではありませんでした」 


「A氏は、この50代投稿者について『しかし、いわゆる“ジャニオタ”ではありませんでした』と明言しているのです。誹謗中傷は旧ジャニーズファンの逆恨みだけと思っていたようで、『ジャニーズファンではない人がこんな誹謗中傷をするとは思っておらず、つらく感じましたね』と述べた上、6月12日にXで『私のコメントが大きな誤解を招いてしまいました。旧ジャニーズファンの皆様に、深くお詫び申し上げます』と謝罪しています」(同) 

TBSとしては、被害者とされる人たちへの誹謗中傷に、世論を喚起したいという使命感があったのかもしれない。しかし、被害者の意に反する放送を行ってしまうのは問題だろう。 

旧ジャニーズ問題を昨年から批判し続けている記者も、今回の報道は問題視している。 

「ジャニオタの誹謗中傷なんていくらでもあるだろうに、なぜ数ある中からファンじゃない人を取り上げたのか? ネット上の誹謗中傷への法規制を強めるいいきっかけにもなりそうなのに…」(週刊誌記者)

A氏への誹謗中傷で略式起訴された投稿者が旧ジャニーズファンでなかったことは、少し検索するだけで発掘できる事実なのだが…。