エンタメ

壮絶!『恐ろしすぎる治療法の世界史』著者:東茂由~話題の1冊☆著者インタビュー

壮絶!『恐ろしすぎる治療法の世界史』著者:東茂由~話題の1冊☆著者インタビュー
壮絶!『恐ろしすぎる治療法の世界史』著者:東茂由~話題の1冊☆著者インタビュー(C)週刊実話Web

『恐ろしすぎる治療法の世界史』河出書房新社/792円

東茂由(ひがし・しげよし)
1949年生まれ、山口県出身。早稲田大学教育学部卒。さまざまな健康雑誌、週刊誌などで精力的に取材をこなし、執筆活動を行う。甲田光雄医師監修の著書『長生きしたければ朝食は抜きなさい』(KAWADE夢新書)はロングセラーに。


――壮絶な治療法の数々に思わず身震いしました。書籍にまとめたきっかけはなんだったのですか?

東 以前から過去の、主に西洋の治療法について調べていました。19世紀まで残酷な治療が行われていたことを知り、とても驚き、それらを1冊の本にまとめると、男性読者の好奇心を満たす読み物になると思ったからです。

――なぜ昔は残虐な治療法が行われていたのですか?

東 麻酔なしで手術を行ったり、患部を焼きゴテで焼いたりするなんて、怖くてちょっと想像できませんよね。梅毒の水銀療法は、副作用でヨダレがだらだら出続け、息も絶え絶えになります。標準的な治療の瀉血は、豪快に血を抜きます。吐剤や下剤、浣腸も標準的治療で、それを臨終の床にある患者に繰り返し行いますから、患者はたまりません。また、鉛や砒素などの毒物も薬として服用し、アヘンも麻酔としての目的以外に内服の薬として用いられていました。その被害は読者のみなさんも想像がつくことでしょう。

今も昔も“攻撃的治療”が主流

東 瀉血や吐剤、浣腸などは体の中の悪いものを出すためで、古代ギリシャ、ローマの時代からの病因観に由来する治療法でした。悪いものを出すのはよいのですが、やりすぎです。当時の手術が残酷だったのは、技術が開発されておらず、生理学も発達していなかったこと、病原体の存在が不明だったことも関係していました。

――日本にも信じがたい治療法があったそうですね。

東 抜歯や白内障の手術は、麻酔なしで行われていました。しかし、西洋の残酷さは桁外れで、それに比べれば、日本はまだ患者に優しかったといえるでしょう。

――もしかしたら、現代の医学でも後年に間違っていたなどということがあるのでは…。

東 欧州の治療をさかのぼると分かりますが、悪いものを根本から取り除く攻撃的治療が主流であり、それは過去も現在も同じです。東洋医学や自然医学は、自然な方法で治癒力を高め、治療へと導きます。悪いものを出す方法も穏やかです。西洋医学にも、かつてはそういうアプローチがありましたが、今は捨て去っています。

例えば、がんの治療は今もなお攻撃的です。化学合成の薬も攻撃的な治療です。急に副作用は出ませんが、常用するとやがて苦しむことになりかねません。しかし、そのときから時間がたっているので、因果関係に気づくとは限らない。果たしてこのような治療でよいのでしょうか。そういう思いが、本書を書いた背景にあります。

(聞き手/程原ケン)

あわせて読みたい