社会

歌舞伎町「シャブ中」スカウトが突然“行方不明”になった理由『ゾッとする夜の街の怖い話』~その①~

(画像)Azret Ayubov / shutterstock

2017年10月、男女9人を殺害した容疑で逮捕され、今年1月に死刑が確定した「座間9遺体事件」の白石隆浩死刑囚。この男はもともと、東京・新宿歌舞伎町で女性に声を掛けてはキャバクラや風俗店などを紹介するスカウトマンだった。

白石死刑囚が暗躍した歌舞伎町では、この事件やコロナの影響もあって、今はやや減ったものの、「少し前まで、同様の激ヤバスカウトマンが野放しになっていた」という。そう語るのは、同じように数年前まで歌舞伎町を根城にしていたスカウトマンの1人だったAさんだ。

「白石ほどではありませんが、ヤバいスカウトマンは多かったですね。女性をホストにハマらせてAV出演させるスカウトマン、女性を色恋管理して風俗に沈めるスカウトマンなんてのも、よくいました。でも、いちばんタチが悪かったのは、他のスカウトが管理している女の子に手を出すスカウトマンです。芸能事務所に所属している子なんかもそうですが、基本、スカウトマンは他社が管理する女の子に店を紹介することはご法度なんです。でも、フリーのスカウトマンならそれができるというか、バレることが少ないんですよね」

歌舞伎町の闇スカウト事情を明かすAさんの話で興味深いのは、実はここからだ。

スカウト会社のケツモチのヤクザが処理

そんなフリーのスカウトマンの中に、数カ月前に「消えた者」がいるというのだ(仮にその男をXとする)。

「Xは、店を紹介してほしいという女の子に援交話を持ちかけては、セックスをしていました。自分で金は払うのに、店には全く紹介しなかったそうです。女の子に声を掛けるのも、スカウトのためではなく、ただの援交目的なんです。なので、未成年の子にも手を出してたなんて話もありました。でも、女の子からすれば風俗やキャバクラで働くより、Xとセックスするだけでお金をもらう方がラクですよね。僕たちも女の子を店に紹介しないと報酬がもらえないので、商売上がったりでした」

そんな同業者からも恨みを買っていたXが、ある日を境にパッタリと姿を消したという。スカウトには独自のネットワークがあり、その網は関東一円に及ぶが、どんな情報も上がってくることはなかったそうだ。

「実は、Xは重度のシャブ中で、Xとヤッた女の子の中にはシャブを無理やり勧められてセックスを強要された…っていう子もいたんです。他にも、今は摘発された非合法な店に女の子を紹介したりと、実はやりたい放題で、評判は僕らが考える以上にとことん悪かったんです。最終的に、Xはどこかのスカウト会社と揉めて行方不明に…。実家へ戻ったなんて様子もなかったので、ウワサによると、スカウト会社のケツモチのヤクザにシャブ漬けにされて、意識が朦朧としているところを自殺と見せかけてビルの屋上から突き落とされたとか…。まあ、真相は闇の中なんですけどね」

Xは誰かに処理(消されて)しまったのか。

【ゾッとする夜の街の怖い話~その②~に続く(#②を読む)】
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