
先週の皐月賞は第1軸のヴィクティファルスが凡走したが、第2軸エアフォーリアが圧勝し、2着に人気薄タイトルホルダーを連れて来て、馬連のみの的中とはいえ43倍付いたので、トリガミにならずに済んだ。大した〝浮き〟ではないが、気分が違う。これで3着がステラベローチェじゃなくて、アドマイヤハダルだったら3連複(多分万馬券)もゲットだったのに…と再びレバタラおじさんになってしまった。それにしても、あそこで首差負けるのが今のルメールなのか。これで重賞騎乗機会15連敗となった(彼が最後に重賞勝ちしたのは2月のGⅠフェブラリーSまでさかのぼる!)。「またも負けたか、第三連隊」(例えが古すぎ!)ならぬ、「またも負けたか、ルメールさんよ」である。抜けぬトンネルはない、とはいえ他人事ながら心配になる。
で、今週はGⅠの谷間の週。関東の主舞台は中山から府中に移る。府中市民としては、本来なら小躍りしたくなるものだが、今般のコロナ禍の影響により、まだまだ通常開催が難しい状態なので、実感が湧かない。〝現金馬券派〟としては、制限付きでもいいから買える機会を何とか維持してほしいのだが…。というわけで、東西でGⅡが2つ。東のフローラSか、西の読売マイラーズCか、どっちを選ぶ? 即答でフローラSとしたのは、僕が〝牝馬の鉄〟だからだ。ことほど左様に、実に簡単な精神構造の人間なので悪しからず。
加えてこのフローラSにはちょっと思い出がある。もう18年も前、地元の府中競馬場に行き、西の重賞の人気馬(何だか忘れた)の単勝11番を5百円買ったつもりだったが、レース直前によく見たらゲゲゲ、東のこのフローラS…。
イレ込まず、小規模投資で慎重に…
今さら交換も難しく、絶望的な気持ちで、買い間違いの11番シンコールビー(14番人気)を眺めていたら、何と鞍上の郷原(息子の方)が後方からグイグイ追い上げ、ついに写真判定に持ち込んだではないか! そして、まさかのハナ差勝ち。これまで買い間違えて損したことは度々あったが、単勝16540円もの馬で、超得した買い間違えは後にも先にもこれ1回(そりゃそうだろう)。その後、この10年でも単勝二桁人気の馬が7頭も馬券にからんでいる〝穴レース〟でもある。
映画馬券でいえば、そのものズバリはいない。ルースから連想されるのは、野球ファンなら、往年のベーブ・ルースだろう。現在、メジャーリーガーの大谷翔平が二刀流として〝ルース以来でルース以上〟との評価を得て何より。そのルースの伝記映画が『夢を生きた男/ザ・ベーブ』(92年)。ルースを演じたのは太っちょの個性派男優ジョン・グッドマンで、野球は天才的だが、世間知らずで素行の悪い、でも憎めないキャラを見事に演じていた。競馬ファンで野球ファンという人は少なからず居るだろう。ボクもその類いの男である。コロナ禍の現在、プロ野球と競馬の経過、結果に一喜一憂することがほぼ唯一の娯楽である。ところで、また、緊急事態宣言になるようで、参ったなあ。
馬券は、1番人気クサいデムーロの③ユーバーレーベンより、2番人気かもの川田⑧オヌールから。ガサがない(前走412キロ、女優も牝馬もグラマーが好き!)ところが気になるが、軸には最適か。ここから⑯アンフィニドール、①ウインアグライア、⑭オメガロマンス、⑨パープルレディー、③ユーバーレーベン、そして前記の⑥ルースへの馬連、3連復で。冒頭にも述べたようにGⅠの谷間だし、イレ込まず、小規模投資で慎重に行きたい。
秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。
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