今年1月に行われた埼玉県戸田市の市議会議員選挙において、初当選したスーパークレイジー君(本名・西本誠)市議(35)が、予期せぬピンチに陥っている。
4月9日、戸田市選挙管理委員会が、「同市に居住実績がない」として当選無効を通達したからだ。
これを受けてスーパークレイジー君市議は、13日、県の選管に「決定取り消し審査」を申し立てた。同市議は「決定が覆らなかった場合、東京高裁へ提訴。それでもダメだった場合は最高裁まで争う」と、徹底抗戦を宣言している。
「昨年9月から住んでいるという部屋の賃貸契約が、市議本人の名義でなかったこと、電気などの公共料金の名義も別人だったこと、妻子が東京都の旧住所に住んでいることなどから、居住実績がないと判断しました」(市の選管)
これに対して同市議は、「前科があるので賃貸物件の審査が通らないと思い、新しい住所が決まるまで後輩の住居で暮らしていた」と反論している。
テーマソング『百合子か、俺か』が話題に
スーパークレイジー君市議が政治分野に初めて顔を出したのは、2020年の東京都知事選挙だった。政治団体「スーパークレイジー君」党首の肩書で小池百合子知事に挑戦したが、泡沫並みの得票に終わり、市議選は二度目の挑戦だった。
同市議は宮崎県出身。暴力団員の父の下に生まれ、「宮崎鑑別所6回、救護院1回、福岡少年院、人吉農芸学院、大分少年院と合わせて5年」(本人インスタグラムより)を経て、20代初めに上京。銀座でクラブ勤めを続け、自分の店を持つようになるが、失敗して雇われ社長になった。
同市議は歌手デビューしており、都知事選ではテーマソング『百合子か、俺か』を発表。市議選では「最終学歴少年院」「全身タトゥー」「銀座のクラブの黒服」と公言し、特攻服での選挙運動が話題を呼んでいた。
スーパークレイジー君市議は「当選無効」の倍返しを狙って、7月の都議選に公認候補を立てるほか、来年3月の戸田市長選にも〝刺客〟を立候補させると明言。ますます血気盛んな様子だ。
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