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蝶野正洋『黒の履歴書』~ワクチンを打たない60代には年金を払うな

蝶野正洋『黒の履歴書』
蝶野正洋『黒の履歴書』 (C)週刊実話Web

今年の7月に開催予定の東京オリンピックでは、海外からの観客の受け入れを断念することになった。この状況では仕方がないことだと思うが、まだ「海外のアスリートは参加できるのか」という問題が残っている。

ヨーロッパではロックダウンが続いている国もあるため、代表選手の選考も進んでいない。もちろん、コロナ感染を恐れて選手団を派遣しない国も出てくるだろう。

欧米から選手が来れないとなると、今回の東京オリンピックは、よくてアジア大会、下手したら海外からは誰も来ず、国体みたいになってしまう。それはそれで日本人がメダルを独占できるから、記録的にはいいかもしれないけどな(笑)。

現実的に考えると、東京オリンピック成功の鍵を握っているのは、やはりワクチンの接種率だと思う。

現状のワクチン接種は医療関係者を優先していて、次に高齢者。でも、オリンピックまでのタイムリミットを考えると、スポーツ選手も早く打ったほうがいい。

ただ、ワクチンの副反応を恐れて、打つことを拒否する人も多い。

正直に言えば、俺もちょっと怖いなという気持ちは確かにある。最近はワクチンを打つことがなかったから、体がどういう反応するのか分からない。

だから、いざ打ってもいいとなったときには、とりあえず武藤(敬司)さんに先に打ってもらいたい。1週間ぐらい様子を見て、大丈夫そうだったら俺も打とうかなって思ってるよ(笑)。

グラドルがワクチンを打ってくれたら…

これは俺の個人的な意見だけど、今の50~60代の人たちの中に、意固地になって「俺は打たねぇぞ」って考えてる人が多いと思うんだよ。

そもそもこの世代は、考え方が結構ややこしい。年を取って怒りっぽくなったとかじゃなく、根っこの価値観が〝反体制〟なんだよ。

特に60代後半は若い頃に学生運動が盛んに行われていた世代だから、ワクチン接種に限らず、国がやることに不信感がある。

50代の人たちは、その世代が暴れているのを見て育ったから、基本的に言うことを聞かない。校内暴力の嵐が吹き荒れ、暴走族が走り回っているような時代が青春だった世代でもあるからな。

俺も含め、この世代は上から言われたことを額面通りに受け取らない考え方を埋め込まれているんだよ。

最近は、今かかっている主治医とは別の医師に「第2の意見」を求めるセカンドオピニオンが普通になってきているが、この世代の人間の中には〝フィフスオピニオン〟ぐらいある人もいるんじゃねーかな。

だから、「ワクチンは安全」としっかり説明しても、素直に接種することはないだろうね。だったら、国が「ワクチンを打たないと年金は払わない」ぐらいの脅しをかけて、強制的に打たせるぐらいのことをしないとダメかもしれない。

あとは、読者の年齢層が50~60代の『週刊実話』でも、ワクチン接種のイベントをやってほしい。ワクチンを打ったらエッチなDVDをプレゼントしますとか、グラビアアイドルがワクチンを打ってくれるとか。

この世代は日本の人口のボリュームゾーンでもある。『週刊実話』が「ワクチン接種会」を開催すれば、コロナの感染拡大をくい止めることにつながるはずだ。

蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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