2021年、〝二刀流〟が夢を見せてくれそうだ。
「この日はさすがに休むと思われていました。しかし、本人が試合に出たがっていると聞いていたので、出場したとしても途中交代すると予想されていました」(現地取材者)
現地時間4月3日のホワイトソックス戦、大谷翔平が「2番・DH」でスタメン出場した。オープン戦から打撃が絶好調で、この日も快音を響かせたが、翌4日の先発登板がすでに発表されていた。先発前日の野手出場は渡米後、初めてとなる。
「日本ハム時代も三度だけ。代走からの途中出場や、チーム事情による救援登板、優勝が掛かっていた大一番での先発など〝ワケアリ〟な場合に限られていました」(ベテラン記者)
エンゼルスのジョー・マドン監督は「本人が出たがっている」と、二刀流のハードワークぶりを説明していた。ヤル気はともかく、諫めるのも指揮官の役目だが、同監督は2017年のカブス時代に〝外野手4人〟の変則シフトを敷くなど奇抜な采配でも知られている。二刀流のオーバーワークは心配だが、「また何か面白そうなことをやってくれそうだ」の声の方が、アメリカでは多い。
4月4日ついに歴史的な瞬間が…と思われたが
そんな大谷が先発する試合ではDH制を解除し、打席に立たせるプランが明かされた。まさに「歴史的な瞬間」だ。
1921年、ベーブ・ルース以来――。勝利投手となり、かつ同試合中にホームランも記録するというもの。DH制のア・リーグでこの快挙が見られるかもしれない。
「厳密には2019年9月、レッズのマイケル・ローレンゼンが『ベーブ・ルース以来』を記録しました。でも、救援登板し、そのまま打席に立って、というもの。先発登板する大谷だからこそ、価値があるのです」(米国人ライター)
二刀流は進化している。その証拠が、3月29日のマメをつぶしたオープン戦でのハプニング。体質もあるが、そもそも投手のマメは今までと異なる力か、パワーアップした力が指先に伝わるためにつぶれるからだ。
大谷の場合は、間違いなく後者だ。先発登板した4日、初回の第1打席で先制ソロ。ついに歴史的な瞬間が…と思われたが、5回にアクシデントで降板。期待は持ち越しとなったが、夢は今後も続く。
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